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カジノ合法化~ギャンブル依存症患者は本当にそんなに多いか?~

いわゆるカジノ法案、「統合型リゾート施設(IR)整備推進法案」が

可決され、議論を呼んでいますね。

カジノ推進派は、その経済効果が莫大であることを理由として挙げますね。

反対派が心配することは、いろいろあるがギャンブル依存症患者の増加が一番最初に言われています。

まあ、可決された法案では、カジノをつくることができるようになった、

というだけで、具体的なことはなにも決まってないようなので、

私もこれからいろいろ勉強していこうと考えているところです。

今回から、いわゆるカジノ法案について少しづつ書いていきたいと思いますが、

まず、「依存症が増えるからカジノはダメ」という考え方について吟味したい。

「禁止」ではなく「コントロール」するべきでは

もとパチンコ依存症、現在(ほぼ)パチプロの私個人の意見を言うなら、

賭博を禁止している刑法がそもそもおかしいのでは?というところです

(なんの権利があって個人の楽しみを国家が奪うのか。金融投資というハイリスクなギャンブル、

宝くじや競馬という客にまったく勝ち目のないギャンブルはどんどんやれと言っているくせに!

要するに、絶対もうかる賭博の胴元という仕事は親方日の丸で独占したいというだけじゃないか)。

反社会的勢力の資金源になったり、依存症患者が増えたりしないように、

禁止ではなくコントロールをするのが政治の仕事であるべきだし、

カジノをできるようになるというのは別に悪いことではないのではと思います。

それによってうまい汁を吸うのは誰なのか、というところのほうが問題ではないでしょうか。

依存症の数はどうやって推計したのか

話を依存症の件に戻すと、

具体的なことはまだなにも決まっておらず、

どんなカジノをどこにつくるのかも決まってない時点で、

「カジノを解禁することは依存症患者を増やす」ということを

反対する理由にするのは、実際に依存症が増えるかどうかは別として、

なにかおかしいという気がしています。

 

現時点でギャンブル依存症、もしくはそのリスクがある人が536万人、

ギャンブル依存疑いは536万人 成人の5%「世界で高水準」

とかいう数字がよく出てきますね。これは人口比だと先進国中でダントツに多いそうです。

誰かがなにかを主張するときに統計を引っ張り出して来たら、

そこになんらかの意図、恣意が含まれていないかを考える必要があります。

だいたい、自分に都合のいい統計をさがすか、もしくは見せ方を工夫するものです。

 

まず、536万人いるんじゃないかという「ギャンブル依存症」とその予備軍、

どうやって推計を出したのか。

この「536万人」を導き出した厚生労働省科学班の研究、

さがすのが大変で、WEB上では現時点で見つけられてない

厚生労働科学研究データベース)んですが、

さまざまなサイトで調べると、どうも調査対象は4000人だったそうです。

ええ~?たったの4000人!しかも、どんな4000人を選んだのかもわからない。

4000人に面接調査して、そこで「依存症」(とそのリスクのある人)と判定された人の割合から、

全人口にあてはめると536万人くらいいるだろう、という計算のようです。

たったそれだけのサンプルで、なにがわかるというのか。

依存症の診断の基準がそもそも疑問

さらに、いったいどのような基準で、依存症、またはそのリスクがあると判断したのか。

「536万人」をはじき出した調査ではどのような基準で「依存症」「リスクがある」

と診断したのかわからないのですが、wikipediaによると、

いろんな診断基準があるようです。たとえば、「SOGS」という診断基準。

 

  1. ギャンブルで負けたとき、負けた分を取り返そうとして別の日にまたギャンブルをしたか。(選択肢 a.しない、b.2回に1回はする、c.たいていそうする、d.いつもそうする (cまたはdを選択すると1点))
  2. ギャンブルで負けたときも、勝っていると嘘をついたことがあるか。(選択肢 a.ない、b.半分はそうする、c.たいていそうする (bまたはcを選択すると1点))
  3. ギャンブルのために何か問題が生じたことがあるか。(選択肢 a.ない、b.以前はあったが今はない、c.ある (bまたはcを選択すると1点))
  4. 自分がしようと思った以上にギャンブルにはまったことがあるか。(選択肢 a.ある、b.ない (aを選択すると1点))
  5. ギャンブルのために人から非難を受けたことがあるか。(選択肢 a.ある、b.ない (aを選択すると1点))
  6. 自分のギャンブル癖やその結果生じた事柄に対して、悪いなと感じたことがあるか。(選択肢 a.ある、b.ない (aを選択すると1点))
  7. ギャンブルをやめようと思っても、不可能だと感じたことがあるか。(選択肢 a.ある、b.ない (aを選択すると1点))
  8. ギャンブルの証拠となる券などを、家族の目に触れぬように隠したことがあるか。(選択肢 a.ある、b.ない (aを選択すると1点))
  9. ギャンブルに使う金に関して、家族と口論になったことがあるか。(選択肢 a.ある、b.ない (aを選択すると1点))
  10. 借りた金をギャンブルに使ってしまい、返せなくなったことがあるか。(選択肢 a.ある、b.ない (aを選択すると1点))
  11. ギャンブルのために、仕事や学業をさぼったことがあるか。(選択肢 a.ある、b.ない (aを選択すると1点))
  12. ギャンブルに使う金はどのようにして作ったか。またどのようにして借金をしたか。当てはまるものに何個でも○をつける。(選択肢 a.生活費を削って、b.配偶者から、c.親類、知人から、d.銀行から、e.定期預金の解約、f.保険の解約、g.家財を売ったり質に入れて、h.消費者金融からi.闇金融から (○1個につき1点)

(↑wikipediaより引用)

この質問で、5点以上でギャンブル依存症と診断するそうです。

・・・・いや、これで5点で依存症なら、

ギャンブルをほとんどやったことのない人ならともかく、「趣味でたまにやります」くらいの人でも

みんな依存症と診断されるのではないか。

 

①ギャンブルで負けたとき、負けた分を取り返そうとして別の日にまたギャンブルをしたか。

これってギャンブルを数回やった人ならほぼ全員ですよね。

負けたあと、別の日にもう1回やれば全員当てはまることにならないか。

②ギャンブルで負けたときも、勝っていると嘘をついたことがあるか。

これもある程度ギャンブルをやる人なら当てはまらない人のほうが少ないはず。

こういう見栄を張らないのは、ごくまれに存在するほんとうに勝っている人だけです。

③ギャンブルのために何か問題が生じたことがあるか。

これって負けたことのある人は全員ですよね。

負けたらそれは「問題」と考える人がほとんどじゃないのか?

⑤ギャンブルのために人から非難を受けたことがあるか。

これもパチンコや競馬をする人ならかなりの割合の人が当てはまるはず。

仮に負けていないとしても。奥さんに文句言われたり、その逆もあるだろうし、

若者なら親になんだかんだ言われるでしょう。

⑧ギャンブルの証拠となる券などを、家族の目に触れぬように隠したことがあるか。

これもギャンブル経験者なら多くの人がyesと答えるでしょう。

私の父もギャンブルが嫌いでしたから、晩年まではパチンコをしていることを

私は隠していました。いかにギャンブルがさかんな日本でも、ギャンブルを嫌う人は

多いですから、他人に「俺、パチンコや競馬が大好きでさあ・・・」

とはなかなか言えないものです。そんなことないですか?

私は、最初に入った会社の社内報の「新入社員の紹介」みたいな記事に、

「趣味・パチンコ」って書こうとしたら「バカか」と言われて却下されました。

まあ、たしかにバカだったんですけど、つまり、おおっぴらにするほうが少数派のはずなので、

こんな質問はバカバカしいということです。

 

ほかにもいろいろと診断基準が存在するようですが、

要するにどんな基準で診断するかによって、

推計が500万人になるかもしれないし5万人になるかもしれないということです。

 

いずれにしろ、SOGSの基準で5点で依存症なら、

G1レースでしか馬券を買わない人も大半が依存症だし、

盆と正月しかパチンコしない人も依存症になっちゃうのではないか。

 

というわけで、ギャンブル依存症がこれだけ多い、という統計は、

鵜呑みにはできないと思っています。

もっと具体的に、たとえば

「ギャンブルが原因で自己破産した人の人数」とか、

「ギャンブルが原因で離婚した人数」とか、

「ギャンブルが原因でカネに困って犯罪を犯した人数」とか、

「ギャンブル依存症でメンタルクリニックを受診した人数」とか、

実際に「ギャンブルにハマったことで人生が狂った」人の人数を示してくれれば、

ああ、こりゃあたいへんだ、とも思うかもしれないですが。

ギャンブル依存症はたしかに恐ろしいが

私は、「ギャンブル依存症が多いなんて嘘っぱち。依存症など気にする必要はない」

と言いたいのではありません。

依存症の恐ろしさは体験として私も知っています。

しかし、いわゆるカジノ法案が可決され、それをどう取り扱うかという議論をするときに、

こんな疑わしい数字を持ちだして云々するのはいかがなものかと思うのです。

 

日本でギャンブル依存症が多い理由は

とはいうものの、ほかの国と比べて日本はギャンブル依存症が多い、

というのはおそらく事実だろうし、理解できます。

なぜか。

それは、日本にはパチンコ・パチスロという、

ギャンブルの歴史上、面白さ・ハマりやすさという点では

最強最大クラスのギャンブルが存在するからです。

 

私は、ちょこちょこカジノがつくられたくらいで、

ギャンブル依存症の人数が劇的に増えることはないだろうと考えています。

逆に、カジノが増えてパチンコ店が減る、ということになったら、依存症患者は減るんではないか。

それは、パチンコ・パチスロに比べたら、

カジノゲームなんぞはあらゆる点においてハナクソ以下だと思うからです。

それほど、パチンコ・パチスロはギャンブルとしてよくできています。

次の記事で、そのあたりについて書いていきます。

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