「眠らないとボケる」はほんとうか

   

24時間営業を基本としているコンビニエンスストアの大手、ファミリーマートが

「加盟店が希望すれば時短営業を認める」

と発表しましたね。

 

まあ、私に言わせれば

「いままで認めてなかったこと自体がおかしいだろ」としか言いようがない。

私もサラリーマン時代には飲食業に携わり、24時間営業も体験しましたし、東京のど真ん中でも人口3000人くらいの村でも仕事をしました。

その経験から言うなら、ド田舎でも都会でもすべて一律に24時間営業を強制するなんてまったく馬鹿げている。

店の事情によって変えるのが当たり前じゃないの。

昭和の時代、夜にはどこも営業してないのが当たり前の時代に「早朝も深夜もやってる」という利便性をウリにして成長したから、

そこを曲げるという発想はなかなかできないんでしょうね。

もうそんなことで差別化できる時代じゃないでしょ。

「いままでこれでやってきたから」というだけで同じことをず~っとやり続ける・・というのでは、

あのバカバカしい「桜を見る会」を批判されて「慣習にしたがってやっただけ」とぬかしてケロッとしている自民党のおじいちゃんたちと同じなわけで、

これを機会にコンビニ業界は変革を目指してほしいですね。

 

ていうか、もう世の中全体の流れとして、

コンビニが日本に登場する1970年代以前のように、

「深夜と早朝はどこもやってない」「夜はきちんと寝る」

というふうにもって行ってほしいと思っています。

深夜に働くことは、健康に悪影響しかない

医学的に細かいことは私には言えませんが、

昼夜逆転のような体内時計が狂う生活や

慢性的に寝不足の生活を続けていると、

からだに悪影響が多く早死にする可能性が高まる・・・

というのは最近になってよく言われていますよね。

 

・交感神経が働きっぱなしになって、高血圧になる

・インスリンの分泌が悪くなって糖尿病になりやすくなる

・精神が不安定になり、うつ病やアルコール依存などになりやすくなる

・ホルモンのバランスが崩れ、太りやすくなる

 

私も20代のころは深夜勤務をやらされていました(2年間くらいひたすら昼夜逆転生活を送った)が、

ものすごく働いているはずなのにちっとも痩せなかったし、

いつもなんとなくダルかったり、

日中どうしても熟睡することができずいつも眠くて仕事はあまりはかどらなかった。

その程度ならまだしも、クルマで高速道路を運転中に居眠りして気が付いたらさっきまでと別の車線で走ってた・・なんてこともあって、

よく交通事故を起こして死ななかったなあと思うくらい。

 

こういった体調の変化は、深夜に働く方はだれでもある程度は感じることではないでしょうか。

基本的に人間は昼間活動し夜眠るように設計されている。

それに意志の力で立ち向かおうとするのだから、どこかにムリがくるのは当たり前なのでしょう。

 

とはいうものの、もちろん深夜に働かなければならない人はどうしても必要な場合もありますね。

医療関係や消防署や警察などは深夜も動いていなければならない。

でも、コンビニがそんなに深夜も営業することがそこまで必要不可欠ですかね。

百歩譲って社会インフラとして24時間やってる店が必要だとしても、

あっちこっちでそこらじゅうの店が一晩中やらなきゃあならないってことはないでしょ。

 

いまのコンビニの24時間営業の問題に関する議論をみてると、

売上がどうのだの、配送システムがどうのだの、

な~んかチェーン本部のビジネス上の都合の話ばっかりで、

実際に深夜に働く人の健康についてはまったく語られてない気がします。

 

社会全体で深夜の営業を少なくするようにもっていけばいいのになあ、と思うのです。

どうせ高齢者が多くなって深夜に買い物や飲食をする人間はどんどん減るんだから。

それに、社会全体で深夜に働く人が減れば警察や病院とかだって深夜の負担が減るのでは。

 

もちろん経済の面でいえばそうカンタンにいかないよ、という話なんでしょうが、

深夜に働いて病気になっちゃうような人が多ければそれに関する社会的コストも余計にかかるんだろうし、

きちんと眠って昼間に働いたほうが生産性は絶対にあがるでしょ。

 

あと、個人的にもっとも気になるのが、

「きちんと眠らないと認知症になるリスクがあがる」という話があることです。

寝不足が認知症を引き起こす?

ここまでは深夜に働いて昼夜逆転するのは良くない・・という話でしたが、

夜働いて昼間寝る、という生活を送っていてきちんと熟睡できてる人って

おそらくかなり少ないと思われ、

若いころの私のようにつねに寝不足になりがちだと思います。

 

で、寝不足は認知症のリスクを高める、というのはよく言われていることで、

なかには「最大のリスク」とまで言い切る人もいる。

Amazon.co.jp 脳が若返る最高の睡眠: 寝不足は認知症の最大リスク (小学館新書)

こないだ読んだんですけど、

人間は睡眠によって脳の老廃物(認知症の原因物質)を掃除していて、

寝不足だと老廃物が脳にたまっていくので認知症を引き起こす、と。

 

寝不足には

・不規則な生活

・不健康な食事

・睡眠時無呼吸障害

・持病

・ストレス

・運動不足

などさまざまな原因があるということでそれを改善する方法や、

さらに脳内科医としての立場から質の良い睡眠をとる方法を解説しておられました。

 

思えば、認知症でいまは歩くことも話すこともできない私の母も、

元気なころはあまり眠らない人でした。

子どものころは「いつ眠ってるんだろう」と思うくらい、私は母が眠ってるところを見たことがありませんでした。

大人になってから、じつは睡眠薬を常用していたくらい眠れなかったということを知りましたが、

この本でも

「(睡眠薬の)長期にわたる連続使用は、認知障害、不安と抑うつの増加、楽しみと利益への関心の喪失などの精神的・身体的健康の劣化をもたらします」と書かれていました。

もちろんこれだけが私の母がこうなった原因ではないんでしょうが、

脳にとって不健康な生活を長年送ってきていたのは間違いないところ。

深夜営業は減らせるだけ減らしてほしい

すると、認知症患者が凄い勢いで増えてる日本では、

社会ぐるみで「夜は質の高い睡眠をしっかりとる」

ということを推進することが必要なんじゃないのか。

 

それでは経済が成り立たない・・とか言われちゃうんでしょうが、

ほんとうにそうなのかやってみればいいじゃないか。

終電の時間を1時間早めるだけでも、サラリーマンだってそれまでに仕事を終わらせなきゃならなくなるんだから仕事の効率もあがって睡眠時間も増えるのでは。

コンビニなんか夜の11時に閉まったってまったく問題ないでしょ。冷静に考えてみれば、コンビニには明日の朝まで待てばいいものしか売ってない。

 

目先の売上や利益を追い求めて深夜営業に固執することで

睡眠が不足していて健康を害す人や認知症になる人が多くなるんだとすれば、

小売業だの飲食業だのは深夜営業はできるだけ減らしていくことが使命になるんじゃないでしょうか。

今後の動きに注目しましょう。

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