「うたコン」はカバーが多くておもしろくない

      2017/08/30

6月21日のNHK「うたコン」の放送を前に、ちょっと思ったことを書きます。

4月にはじまった「うたコン」も回数を重ねてきました。

現時点まででは、歌番組としてのクオリティは、

「歌謡コンサート」時代とくらべて、格段に落ちたという印象です。

なんか、だれかに名曲をカバーさせる、みたいなのばっかりで食傷気味です。

「歌謡コンサート」時代もカバーは多くやっていたけれども、

もう少し節操があった気がします。

企画があって、それにあわせてやりたい曲があって、じゃあコイツにこれ歌わせてみよう、

みたいな感じで、なんかカラオケ大会みたいな感じで嫌なんですよね。

今回も、予告には「AAAがサザンの名曲をカバー」ってありますけど、

じゃあサザンを呼んでくれよ、AAAには自分の曲をやらせてやれよ、

と思うのは私だけなのでしょうか。

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カバーするならこれくらいのレベルでやってほしい

私は今はやりの「カバー」というやつが基本的に大嫌いです。

徳永英明などを聴くと耳から血が流れそうになりますね。

人の曲をやって、「ただのカラオケ」にならずに、「自分の曲みたい」

にやれる人、バンドというのは、そうそういるものではないのです。

私の大好きな、イギリスのへヴィ・メタルバンド、JUDAS PRIESTは、

アメリカのフォーク歌手、ジョーン・バエズの「Diamonds  And Rust」

をカバーしています。私はこれを聴いたときまだ中学生のガキだったのですが、

その(メタルとしての)カッコよさにブッ飛び、解説を読んで

「え、これ他人の曲なの?ジョーン・バエズってだれ?」となりました。


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ガキだったので、ジョーン・バエズも、「Diamonds And Rust」の原曲も

当然知らず、のちにジョーン・バエズの原曲を

きいたときはまた驚いた。

同じ曲なのはたしかに同じ曲なんだけれども、

JUDASのバージョンはもう完全にJUDASの曲として成り立っちゃってる。

しかも勝手に?「diamonds,diamonds and rust~」とかサビも作っちゃてるし。

ここまで、他人の曲を完璧に自分たちの曲にしてしまうアレンジ力に、

「さすがだ・・・」と思いました。


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ちなみにJUDAS PRIESTはチャック・ベリーの「 Johnny B. Goode」なども

カバーしていますが、それらも完璧にメタル、自分たちの曲にしちゃってます。

まあ、「うたコン」の場合、レコーディングするわけでもなし、

テレビで一回やるだけなので、ちょっと話が違うかもしれませんけど、

つまり、実力が伴っていないと、他人の曲のカバーなどやっても

ボロがでるだけ、ということを言いたいのです。

他人の曲を歌うとボロがでちゃう

NHKに出るような歌手でも、「なんでも歌える」という人は、そう多くないと思います。

うまい演歌歌手がEXILEの曲をうまく歌えるかというと、たぶんそうではない可能性が高い。

その逆はなおさらです。

その歌手のファンで、その歌手が歌うのならどんな曲だろうが構わない、

というのなら別ですが、少なくとも私はそういう動機で歌番組をみていないのです。

具体的な名前を出すと怒られちゃうかもしれないのであえて言いませんけど、

最近のいわゆるイケメン男性演歌歌手には、他人の曲を歌えるレベルではない人が

けっこういますね。自分の曲は、作曲家センセイと練習を重ねるんでしょうから

うまく歌うけれども、他人の曲を歌うと実力不足が露呈してしまう。

そういう人に、制作側はなぜカバーをやらせるのか。

民放ならともかく、NHKでヘタな歌を聴きたくないのです。

「歌謡コンサート」を見直してみると

制作側に言わせれば、「いや、もう違う番組なんだから!」

となるかもしれませんが、それを承知で「歌謡コンサート」でどれだけ

「他人の曲を歌う歌手」がいたか、ちょっと見直してみました。

録画が残っているものからランダムに選んで、2012年2月14日の放送。

テーマは「あふれる愛、歌にこめて」。

①「狂わせたいの」山本リンダ

②「愛のままで・・」秋元順子

③「黒百合の歌」西尾夕紀(織井茂子の曲)

④「もしかして」小林幸子

⑤愛の名曲メドレー 加山雄三

⑥「きっと、ずっと」井手綾香

⑦「虹と雪のバラード」トワ・エ・モア

⑧「花は黙って咲いている」小金沢昇司

⑨「寒ぼたん」川野夏美

⑩「月下美人」キム・ヨンジャ

 

トワ・エ・モアの歌唱は感動的、「愛のままで・・」は当然カッコいいし、

キム・ヨンジャの歌唱はすごい迫力、小田切千アナウンサーの司会は

ものすごく自然。

井手綾香はかなり残念、というか十年早いって感じでしたけど、

全体の印象を「うたコン」と比較すると、「うたコン」の軽薄さが

ものすごく感じられてしまいますね。

カバー曲は「黒百合の歌」のみで、これはオリジナルが

お亡くなりになっているのでしょうがないですが、

西尾夕紀がさすがの実力をみせつけている。

「うたコン」の場合、たとえば「虹と雪のバラード」も、

だれか話題の人たちにやらせてみよう、となるのかもしれませんけど、

そういうのはなるべくやめるべきです。

曲数も、じっくり聴かせようと思うならばこれくらいが妥当でしょう。

「うたコン」は盛りだくさんすぎてガシャガシャしてて、落ち着きがない感じです。

もう別の番組なんだよ、嫌なら観るなよ、と言われそうですけど、

そういうことを言っているとほんものの歌番組は絶滅してしまう。

ほんものの歌番組は、もう民放には不可能です。NHKがやるしかない。

なので、今後も期待して「うたコン」のレビューを続けようと思っています。

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それではまた。

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