銀玉の動きやその行方に一喜一憂するのがパチンコのプリミティヴな楽しみというものであり、そういう台を打ちたいし各メーカーはそういう台をもっと一生懸命開発してほしいしホールはそういう台をもっと重用してほしい・・・ということはこれまでに何度も書いてきました。
だから若かりし頃の私は藤商事の「メガトロン」や豊丸の「アメリカンドリーム」などの面白さにおぼれてバイトしたカネを溶かしまくったし、最近で言えばマルホンの「CR天龍インフィニティ」なんかはまさにパチンコのプリミティヴな楽しみを再確認させてくれる近年まれにみる名機で、パチンコ打つときはカネのことしか考えてないはずの私であってもその前に座ってしまえばただの養分パチンカーにされてしまった。
銀玉が3段目に突入した瞬間や、そこでユラユラしている間の心臓バクバク感。1段目でスカったと思ったら救済ベロに拾われて「キィィ~ン!」と鳴ったときの驚きと期待感。そしてついに大当たりとなったときの心の底から湧き上がってくる喜び。残念ながらこのエキサイティングさはマンガ液晶で煽るデジパチでは逆立ちしても実現できないんだなあ。デジパチではすでに決まっている当たりorハズレを告知するのを焦らして煽っているだけなのに対し、天龍も含め役物抽選機は最後の最後までどう転ぶか、打ち手はもちろん機械自体にもわかってないんだから、マンガ液晶デジパチの煽りのような白々しさを感じることがない。だから飽きずに打てるわけなんだな。
→パチンコの醍醐味を堪能!神台「天龍インフィニティ」打ち倒し日記!!
→日常の稼働日記:アナログ抽選の織り成す荒波に悶絶!またまた「天龍インフィニティ」実戦!
いつもいろんな台について「こんなもんはクソ台」とこき下ろして読者の方から不興を買ってる私であっても、天龍みたいにほんとうにエキサイティングな台を前にすればただの養分になってしまうわけで、そう考えると現在パチンコが斜陽になったのはやはり「つまんない台しかないから」であることがひとつの要因であるのは間違いないと言えます。「負けても打ちたい」なんていう台がないんだもん。そりゃあキタイチキタイチ言う人しかパチ屋に来なくなるのは当たり前。
負けるのは嫌だけど、私を養分にしてくれるほどの面白い台があれば別に負けても仕方がない。むしろ負けてもいい。いつもそう思っているんですが、そういう私をエキサイトさせてくれそうな台がユニバーサルから登場しました。「Pバベル5000」。
天龍っぽい見た目とシステム、初当たり時は完全なアナログ抽選。まさに「銀玉の動き」に精神が揺さぶられる仕様の役物抽選機。これは大好物。
でもユニバーサルかあ~。こないだの「Pミリオンゴッド一撃」がかなりヒドイ(最初のステージ「天空神殿」がキツいうえに玉の動きが見えづらいというクソ仕様で打つ気なくす)台だったからなあ。マルホンや豊丸ならともかく、ユニバじゃああんまり期待しないほうがいいのかな・・・とか考えつつも、なじみのホールのバラエティに導入された「バベル5000」を打ってきました!
なにもわからない状態での実戦。負けても仕方がないと覚悟して打ち始める
新台入替当日。あさイチから並ぶのは面倒くさいし、どうせ新台導入からしばらくはクソ釘で運用するだろうし、そこまでして打ちたいっていうわけでもないし・・・ということで午後からゆっくりと出勤しました。空いてなかったらそれはそれで構わない。もし空いてたらどれくらいの釘調整なのか確認したい、っていうくらいの気持ちで。
どれくらいの釘調整か確認したいと言っても、どれくらい回れば勝てるのか、そのへんがまったくわからない。1回の大当たりで約5,000個ちょい獲得、それが約1/4.1で連チャンする、という仕様であることはもちろんわかっているから(すると初当たり1回の期待出玉は6,400個前後となる?)、巨塔役物突破確率およびステージ(「侵入を阻む門」)突破確率がわかればそこから「1,000円あたりどれくらい『侵入を阻む門』に玉が飛び込めば勝てるか」というのが算出できる・・・・
・・はずですが、それがわかればなにも苦労しない。一部のコピペ解析サイトには等価ボーダーが17回とか18回とか書いてあるものがありましたが、これはどういう根拠で出したんだろう。それが出たということはメーカーの公称の役物確率が出てるんだろうか。いずれにしろそんなものを無条件に鵜呑みにするのは危険。とりあえず今日はデータをとってみよう。自分でとったデータがあれば、それをベースに「新装の日はこれだけ飛び込んだ。それに対して今日はこれくらいだから、今日はちょっとアケた?(シメた?)」とかいう判断の材料にできる。
というわけでなにもわからないままプレイ開始。信頼度は低いながらコピペ解析サイトにはボーダー17回とか18回とか書いてあったから、27.5玉交換、貯玉再プレイは2,000個までのこのホールなら20回を大幅に上回るくらいじゃないと粘る価値はないっていうくらいになるのかな。
前任者がすでに75回、巨塔役物に玉を入れまだ一度も当たってない状況。75回入れるのにどれだけ投資したか、スランプからはだいたいしか判断できない。7,000発くらい?
ゲームシステムは天龍インフィニティに似ていて、まずは上部の「侵入を阻む門」に玉を入れ、「門」から落ちた球が「門」の前で左右に揺れている「スイング役物」に拾われれば3段の関門を擁するユラユラ揺れる「巨塔役物」に突入。1段目で手前中央を通過、2段目で中央の穴、3段目で手前のゲートを通過すれば大当たり!10ラウンド(約1,260個。後述するように止め打ちをきちんとしないともっと減ります)×4回の権利を獲得。右電チューは1個保留で、1/4.1で大当たりとなるので、4回目の当たり終了後にその保留で1/4.1をパスすればさらにあと4回、となります。約5,000発がループ、しかも上限なしなので一撃数万発もたまにはありえますね。
打ちますと、思ったよりスポスポと「門」に玉が入っていく。とりあえず250個あたり20回前後。これくらいだとわりとストレスなくプレイできる感じで、これってひょっとしてまあまあな調整になっている?
そして「スイング役物」に拾われるのもそんなに難しくない。このへんは「ミリオンゴッド一撃」よりは改善されている?玉の動きはきちんと見えるし、これくらいのタイミングで落ちてくれれば!っていうのがわかるから、「門」のクルーンのなかの玉を凝視し「今落ちろ!今今今!」っていうふうにエキサイトすることができる。この感覚はミリゴ一撃にはなかった。
しかしその次が問題。巨塔役物の1段目を突破するのはけっこう大変みたい。最初の15回くらいは全部1段目でスカ。いやいやいやこれ無理すぎない? 1段目に玉が落ちたらそのままスポーンと手前中央を突破してくれないと期待薄?
通常時でひとつ気になるのは、「光量調整」がない(あるのかな?私には方法を発見できなかった)こと。ボタン押下で通常時のBGMを変更できて、3つあるうちの「テクノ」にするとわりと暗めになるのでそれでプレイしていました。音が静かな「シンプル」だとまぶしくてダメ。このへんにもっと気を使ってほしい。マンガ液晶がなければ光量調整必要ないと思ってるなら大きな間違い。
アツく楽しめる役物アクションの完成度は高い!
・・・とか思っているうちにようやく2段目にそこそこ行くようになってきました。この2段目もまたムリゲー感たっぷり。というのは、1段目から2段目へ落ちた時にはたいがい巨塔が向かって右手前に傾いているときで、すると玉はそのまま2段目の右のスカ穴へ向かっていってしまう。そこで回転している突起に拾われなければそのままスカに。2段目でスカったときの「あぁぁぁぁぁ~!」っていう声はなんかムカつく。
後述しますがなかなかキツイ1段目突破率は1/7~1/9くらい? キツイだけに1段目突破したらかなりテンションが上がりますね。そして場合によってはかなり長いことユラユラしたままで期待感を持続させる2段目。きついけどなかなか面白いじゃないか・・・と打ち進めているうちにようやく3段目に突入!
ぬお~アツい!3段目は見た目どおり1/3の突破率になりそうな気がするけどどうなんだろう。真ん中のゲートに入れ!入れ!とものすごく長時間(といっても20秒くらい?)焦らされる。あと数ミリで手前中央に落ちるところだったのに動く突起に阻まれ惜しい!っていう瞬間が何度もあって、これは脳汁大爆発必至。
さんざん焦らされた挙句、最初の3段目突入は右のスカゲートに玉が吸い込まれてしまった。3段目でスカったときはオッサンの声で「そこではなぁい!」とか怒られる。そこじゃないのは知ってんだよ!
惜しい。デジパチの激アツリーチと違ってほんとうに「もう少しで当たり」だったのでありほんとうに惜しいから、ハズレたあとにムカつくなどということはありえない。ガッカリはするけど。
貯玉2,000個と12,000円、つまり5,000発を突っ込んだ時点で飛び込みは407個(250個あたり20.35個)、塔への突入は69個(1/5.9)、2段目へは10個(1段目突破率1/6.9)、3段目へは1個(2段目突破率1/10)。で大当たりナシ。大当たり時の期待出玉は6,400個くらいと思われるのに5,000個使って3段目に1回しか行ってないのはちょっと厳しいなあ。しかしまだまだサンプルが足りない。もちろん続行。いちおう飛び込みは20回前後をキープしている。それがほんとうに必要十分なのかはわからないけれども、2段目と3段目の突破率のサンプルをもっと得ておかなくてはならない。
するとついにその瞬間がやってきます。飛び込み555個、巨塔突入91回目、投資貯玉2,000個と19,500円のところでまた3段目に突入!そしてさんざんユラユラしたすえに中央ゲートへ!
↑私が自分で撮ったものなので入った瞬間ビックリしてブツっと切れちゃってたりクオリティが低いのはご勘弁。
やった~。とりあえず現金投資が止まってひと安心!
大当たり時および右打ち中は止め打ち必須
ここから右のVに玉を入れて10ラウンド大当たりスタート。1ラウンド目のV入賞口は払い出しは1個みたいなので実質9ラウンド、10カウントだから払い出しが1,360個。すると純増は1,260個か。それが4回で計5,040個ということになるか。
標記どおりにいけばそれだけ獲得できるということになりますが、大当たり中および右打ち中はきちんと止め打ちしないと大損するタイプなので注意が必要です。ここをきっちりやることによって他人と差がつけられますね。
まず大当たり時の「右打ちしてください。Vを狙ってください」と言われたとき。言われてからV入賞口が開くまでのタイムラグがけっこう長いので、慌ててすぐに打ち出すとムダ玉が生じます。Vを狙ってください、を2回言われ終わったくらいで打ち出せばちょうどいい感じになりますね。
それから、4回ワンセットのうちの2,3,4回目は電チューでのデジタル抽選(1/4.1)となりますから、1/4.1をなかなか引けなかったりすると右打ちが長くなることがあり、ここでも止め打ち必須。
電チューのベロが下がったときに電チューに入る状態、ベロが上ってるときは拾わないようで、ベロが上る直前か上がったときくらいに1個もしくは2個打ち出せば問題ないようです。ここは急ぐ必要はまったくないので落ち着いて止め打ちすればいいでしょう。しかし4回目の大当たり時は確実に保留を貯めておくように注意が必要ですね(いちおう「保留をためろ」って言ってくれる)。保留がなければ「神への挑戦」がたぶん発生せず、連チャンの可能性がゼロになってしまいます。
大当たりラウンド中はラウンド間の止め打ちが有効。インターバル長めで、打ちっぱなしだと膨大なムダが生じます。アタッカーに4個入ったくらいで打ち出しを停止すればちょうど10個くらいになるようです。オーバー入賞を狙うのは難しいかな。今回はとくに捻ったりせずに打ちましたが、ふつうに打っていてもけっこうオーバー入賞するので、10個ではなく11個を入れる感じで止め打ちすればいいかも。
最初の大当たり時はこのへんのことがわからずだいぶ玉をムダに。4回終わった時点でデータ上の獲得個数は4,950個になってしまいました。初打ちだから仕方がない。その次からはちゃんと標記出玉以上を獲得できました!
で、4回終わってからの時短1回転「神への挑戦」へ。ボタン連打(「一撃」のパターンもあるらしい)でBABELのロゴが全点灯すればさらに5,000個!
・・・
ここはとりあえずスカ。まあ1/4.1ですからね、そうそうカンタンには引けない。
しかし・・・初当たり時は完全アナログ抽選で超エキサイティングなのに、ここはデジタル抽選、しかも「ボタン連打!」とかいう使い古された演出で告知、ってのはちょっと残念だなあ。最後は天龍2みたいに玉を3段目に1個放り込むとか、アナログにこだわってほしかった。
3段目をよく突破してくれて出玉は急上昇!思わぬ快勝に!
とにもかくにも約5,000発を獲得し、この持ち玉を活用してさらに出玉を伸ばしたい。どうせ飲まれるんだろうなあ・・・
という予想に反して、ここからは奇跡的(?)に出玉が上昇。
2回目の初当たりはさきの当たりのあと塔への突入21個目、1回目の3段目突入でスポーンと当たり!このときは2段目に落ちた瞬間にあっというまに真ん中の穴を通過して3段目へ、そして3段目も電光石火で突破!こんなこともあるのね。基本的にほぼ必ず延々と焦らされる天龍やライジンマンにはこういうのなかったですもんね。焦らされることもあれば電撃で入ることもある、このへんはすごく良くできているんじゃないでしょうか。
3回目もその後25回転、3段目突入1個目で当たり。そしてここでついに「神への挑戦」に成功!ボタンがヴーってバイブしてBABELロゴが虹色に変化しました!どうせ当たらねえと思ってたからビックリ。しかもその次の「神への挑戦」も成功しちゃって都合3セット、10ラウンド当たりが12連で一撃15,280個!
おお~やった。これで持ち玉は約22,000個に。飛び込みはまだ20回ちょいくらいをキープしているし、このまま行ければ未曽有の大勝を勝ち取れるか!
と続行しますと、4回目の大当たりは90回転、持ち玉7,125個投資のところまで引っ張られ、1セットで終わり。3段目への突入2個目でした。この時点で時間は20時くらい、大当たり消化に要する時間はそんなに長くないのでまだまだ粘るべき、というところでしたが、そこからなぜか飛び込みが急激に悪化。1段目もなかなか突破できなくなり(158回入れて1段目突入が17回)、このへんでいいかな、とヤメました。
↓前任者含めたスランプ。プラス域に行けてよかった~。
収支としてはプラス 10,217個と、負けを覚悟していただけに嬉しい成績に。注目の巨塔役物突破率は1/60.5となりましたが、この日は3段目を6回中4回も突破しててそこは上振れだろうし、これが本来的な確率とは思えませんね。半日程度のサンプル数ではなんとも言えない。しばらくのあいだはホールのデータを追いかけて、そのうえで役物突破率を算出しないと。
とりあえず巨塔役物突破率1/80くらいだとして、門の突破率が1/6.5とすれば、1,000円あたりの飛び込み数のボーダーは20回チョイほどになると思われ、換金ギャップなども考慮すればやはり1,000円あたり20回を大幅に上回るくらい飛び込む台じゃないと、カネを目的として打つならキツイ、と判断するべきか。するとこの日打った台は結局20回を少し下回ってきたから、ほんとうは打ってはいけなかったってことになるか。役物確率は台ごとに個体差とか、傾斜による差は出るんだろうか。巨塔役物はユラユラ回っているから傾斜の影響はそれほどなさそうな気もするけど、前傾してれば1段目や3段目はスポーンと一気に通過する確率が上ったりする?
そのへんはいまのところよくわかりませんが、とりあえず遊びで打つのであれば18~19回ほど飛び込めばあまりイライラしないで楽しむことができるんじゃないでしょうか。「ミリオンゴッド一撃」と比べたら役物のエキサイティングさは段違いだし。ひたすら焦らされて脳汁があふれる展開もある一方でバババ~って一瞬で3段目突破まで行っちゃって仰天、みたいなこともあったりと、役物抽選は近年まれにみる完成度の高さなのでは。
ということで非常に楽しめた実戦となりました!しばらくのあいだデータを注視して狙い目ボーダーを自分なりに定め、そのうえで釘がアケられて「ここぞ!」という勝負どきが訪れたなら全ツッパしてみようと思っています!そんな日は来ずに撤去されるかな。