私は、きたる2020年オリンピックイヤーには五十路に突入するというオッサン。
奥さんも子どももいない気楽な立場。
認知症の母の体調は気にはなりますが
いまのところとくにかわりなく穏やかに過ごしてくれています。
しかもまともな仕事をしてないわけですから、
(おカネのこと以外は)心配事は少ない気楽な日々・・・・
なのですが、将来に対する漠然とした不安はいつも感じています。
老後に面倒を見てくれる人がいない、というのもありますが、
それ以前に、自分が認知症になってしまわないか、というのがすごく心配。
「認知症を予防する」ことが、目下のところ最大の関心・・・というくらいです。
それで、いろいろ本を読んだりするのですが、今回はそんななかで読んだ本のうちのひとつを紹介。
「ボケる、ボケないは『腸』と『水』で決まる」
今回は、藤田紘一郎氏の
「ボケる、ボケないは『腸』と『水』で決まる」。
2015年の本です。
amazon.co.jp ボケる、ボケないは「腸」と「水」で決まる (朝日新書)
著者は、「腸と飲料水の研究に40年以上取り組んでいる」という、
東京医科大学のセンセイ。
「身体の主役は腸」。
「『食べて出す』のが、命の根幹(中略)・・つまり、腸が機能しないと、人は生きることができません」
「(脳細胞の機能低下や老化を防ぎ、向上させてくれる働きが人間の免疫システムにはあるので)認知症を遠ざけるためには、免疫力の増強が必要となるわけです。それには腸を鍛えることが欠かせません。腸は、人体最大の免疫器官だからです」
「外から入ってきた有害物質は、まず腸がブロックし、体内に入り込まないようにします。腸が正常に働かないと、肝臓でも処理しきれないほどの有害物質がおくられることになってしまいます。(中略)腸が健全に働かないと、肝臓だけでなく心臓や呼吸器にまで悪影響をおよぼすことになってしまうのです」
とか、
もともと原始的な生物は腸しかもっておらず(クラゲやイソギンチャクなどの腔腸動物)、
脳は腸から発達したものであるから、「脳の健康はまず腸から」、
とか、
とにかく「腸を整えれば病気をできる」と主張されてます。
ミミズには脳がなく、腸で考えているから悩まない、だからストレスがない。
人間は脳が発達したばっかりにどうでもいいようなことに悩んでストレスを感じ、脳がダメージを受けて認知症になる・・・
だから腸で考える習慣をもとう、というくだりは
ちょっとよくわからなかったのですが、
健康へのカギは腸にある、という説には一定の説得力を感じました。
とくに、活性酸素の害が認知症の原因となるから、
活性酸素の害を消すはたらきをもつ腸を整えることが
認知症予防にとって重要、という話などは
「なるほど、そういうものか」と思いました。
で、腸を整えるためには、食物繊維や発酵食品をたっぷりとることを推奨されています。
生キャベツに味噌をつけて食べる、など。
「良質な」水を飲む
の記事で、
竹内孝仁氏の「水をたくさん飲めば、ボケは寄りつかない」
という本を紹介しました。
amazon.co.jp 水をたくさん飲めば、ボケは寄りつかない (講談社+α新書)
この本では、ジュースでもなんでもいいからとにかく水分をとれ、という趣旨のことが
書いてあったのですが、
今回の藤田センセイは
「良質の水を飲め」とおっしゃっています。
水の飲み方や種類など、こまごまとしたことをいろいろと言っておられます。
ここにそれを書くのはたいへんなので
詳しく知りたい方は購入して読んでいただきたいですが、
水道水や純水や白湯はダメ、
水素水を飲め、とか、硬水を飲め、とか、浄水器を使え、とか言われると、
それが認知症予防のためにはいい、というのがほんとうなんだとしても、
とたんに取り組むためのハードルが高くなっちゃいますね。
まあ、ほんとうに認知症が防げる、良くなるのなら、
浄水器くらい買ってもいいのかな、と思いますが、
理論としては納得できる話が多くても
具体的な話はあんまり出てこないので、
いまいち「やってみよう」という気にならない・・というのが正直なところ。
文庫だからそこまでは網羅しなかったというところか?
このへんは悩ましいところですね。
取り組みやすくても効果がなければ意味がないし、
効果が高くても面倒くさかったりおカネがかかったりするとなかなかやってみることができない。
水に関しては、「アルカリ性のものを飲む」(本書によればpH7.4以上のもの)
ということくらいは手軽にできそうな感じなので、
取り組んでみてもいいかも。
私がホームセンターでいつも買っている安い天然水はアルカリ性表示でした。
活性酸素の害が脳を傷つける→活性酸素を無毒化する「抗酸化作用」をもつものを摂る→アルカリ性の水は酸化したものをもとに戻しやすい「還元力」がある・・・
という理屈で、「水選びではpH値を意識すれば十分、とも言っておられます。
水と腸の話は半分くらいで、
後半は糖質制限や運動やよく咀嚼することや必須脂肪酸の話など、
最近になっていろんなところでよく言われていることが説明されています。
なので、ビックリするような新知識はそんなになかった・・・
というところでしたが、
わかりやすい説明をされているので、
認知症になりたくない!という方は読んでみるのもいいのかな、と思います。
今後も認知症関連の本はどんどん読んで紹介したい・・・と思ってるのですが、
なかなか「こいつはものすごく参考になる!」というものには出会えないです。
たいていは、どこかで聞いた話か、個人的な体験だけで「~で治る!」と言ってて信ぴょう性に欠けていたりとか・・・。
なのでなかなか記事にできないのですが、機会があれば、また書きます。