私のつかっているホールのなかにも、
7月7日はゾロ目の日でアツい、みたいなのを
なんとなく匂わせるホールがあって
(マルハンは遠すぎるのでチェックしてません)、
ふだんの倍くらいの客があさイチから並んでましたね。
私もあさイチからいちおう行き開店間際ころに到着しましたが、
早くから並んでいた若者たちは大部分がバジリスク絆になだれ込んでいました。
ホールも陰陽座のあの曲を開店から流して、いかにも「絆がアツいです」みたいな示唆をしてましたし、
夕方にみてみるとかなり出玉もあったようです。
こういう光景は全国のホールで展開されているんであろうことは想像に難くないですが、
正直言うと「いつまでそれなの?」っていう感じです。
今回はただの悪口というか文句をズラズラ並べるだけです。
ハナクソほども役立ちませんし、
偏見であると承知しつつ書きますので胸糞悪い内容ですが、
同じように感じているスロッターも少なからずいる、と思いますので書いてみます。
どれだけ「アツい」と推されても、まったく打つ気になれない
このあいだの、月イチ旧イベントデーの稼働の記事の舞台となったホール
も、数台の「バジリスク絆」を設置しています。
旧イベントデーにはほとんど必ずと言っていいくらい、
高設定くさいスランプを描いて爆発する台が1台以上はある感じで、
役職っぽい人に「絆、空き台ありますよ!」とか
おすすめされたことがあって、私は「いや・・・悪いけどこの台好きじゃないんですよ。」と
返答したんですけど(ほんとうは「こんなクソ台にカネと時間を使いたくない」、と言いたかった)、
とにかく私はこの台が大嫌い。
まあ、100%設定6、って言われたらカネのためにガマンして打つでしょうが、
基本的にはどれだけ「高設定期待度激高です!」と言われても打つ気になれない。
2004年ころ、ロデオから梅松ダイナマイトウェーブ
という大量獲得ストック機が出て、私が通っていた「グリンピースタワー店」では
よくあさイチから全台設定6を告知していましたが、
それでもどうしても打つ気にならなかった。
ほかの客も同じだったようで、設定6のフダが全台にブッ刺さっているのに誰も座らない様は異様でした。
バジリスク絆を目の前にすると(といってももう2年近く打ってないけど)
その「梅松ダイナマイトウェーブ」の感覚を思い出します。
10ゲームくらい回しただけで何とも表現しがたい退屈さを感じてヤメたくなる。
まあ、バジリスク絆の場合は梅松と違って設定6なら安定した出玉になるようなので
ちょっと事情は異なりますが、どっちにしろ退屈だから打ちたくない、というのは同じ。
ちなみに、私はここ2年近くこの台に触ってないんですが、
登場したころはけっこう打ちました。
前作の「バジリスク2」は天井性能が強力で、しかも設定変更でも宵越しがきく親切設計で
天井狙いではお世話になった台だったし、
そういった意味で「稼げる台」である可能性をさぐりながら打っていました。
結局は、「稼ぐのはカンタンではない(もっと効率よく稼げる台がほかにもある)」
という結論に至ったのですが、
それでも、面白ければ何とか打つ理由をひねり出して打とうとする台もあるわけです。
私にとってはハナハナやジャグなんかはまさにそれだし、
同じユニバーサルの「鬼の城」なんかもそうでした。
→忘れえぬ5号機パチスロ21選⑥:至高のART機!~「鬼の城」編!~
しかし、「バジリスク絆」は、
490ゲームハマってたり9回スルーしてたりする台がないかぎり絶対に打たない、
というくらいのもの。
なぜ、こんなにつまらないんだろうか。
ていうか、なんでこんなに人気になったのだろうか。
つまらん、と思う私がズレているのか。
ほぼ液晶演出がすべて、というゲームなのに、その液晶演出が超退屈
マニアックな打ち手に言わせればそうじゃないんでしょうが、
この台はほぼ液晶リールと液晶演出を眺めながら打つ台ですよね。
なにかをそろえるとき以外、ミニリールの出目はほとんど無視でOK。
まあ、この点に関しては
いまはそういう台もたくさんあるし、
GODなんかも同じようなものだろ、と言われればまあそうだし、
別にそれはそれでかまわない。
しかし問題なのは、
液晶演出で一喜一憂するビデオゲームであるくせに、
その液晶演出が異常に退屈、というところ。
実は私はダクセル(バジリスク絆と同じように目押し不要のミニリールで、液晶演出が主体のパチスロを出しているメーカー。「結城友奈は勇者である」など)
の台はそんなに嫌いじゃないのです。
それはやっぱり、液晶演出がすべてだからこそ液晶演出を練りに練ってみました、
という意識が感じられるから、だと思うんですけど(実際に面白いかは別の話)、
対してこの「バジリスク絆」はどうか。
チャンス役が揃うまで延々と適当打ち→
巻物バキャーン(うるさい)→
「2」から使いまわしの手抜き連続演出で煽る→
なにごともなかったかのようにレバーオンで通常画面へ、
通常時はほとんどこれだけ。
まあ、いまの液晶付きAT・ART機はみんなそんなもんだろ、
と言う人もいるでしょうが、
面白い台の場合はそこをリール出目演出が補完しているわけです。
この台の場合はそれがない。それができないのなら、
もっともっと液晶演出が練られていなければならないはずですが、
それが前作の使いまわしときているからどうしようもない。
当たっても嬉しくなく、イライラすることばっかり
そしてやっと鼻毛オヤジを倒したら、ハナクソ並みの出玉の獲得できる疑似ボーナスへ。
というよりチャンスゾーンと言ったほうがしっくりくるか。
さんざん煽ってやっと当たったあげくに、
なんのエキサイトメントもない、つまらない疑似ボーナス。
ここでの液晶演出も手抜きそのものじゃないでしょうか。
3人のどれを選んでもまったく盛り上がれない。
そしてやっとATへ入ったと思ったら、
延々と適当打ちでデフォルメキャラがウロチョロするのを眺める。
AT中はほとんど「これで安心」という状況にならないので、
常に「どうせここで終わるんだろ」という気持ちでプレイしなければならない。
この、「安心できる状況がない」というのは多くのAT・ART機がそうですね。
つまり、一撃で何千枚も出るような(そして、逆にマイナス何千枚にもなるような)、
分散の大きくなる出玉設計になっているから、
どれだけ出ても「もっと、もっと」となってしまうので、
当たっても「やった~」という気持ちになることはめったにない。
ジャグやハナなら、BIGが引ければ「やった~」となりますが、
そういう喜びがこの台で味わえることは・・・あるんですか?
「解析を知れば面白い」?「出れば面白い」?
っていうことを「バジリスク絆」を好きな人に話すと、
「いや、アンタは絆で勝ってないからそう言うんだよ」とか、
「中身(解析)を知らないからそんなこと言うんだよ」とか
返されることが多い。
たしかに私はこの台で爆裂したことはほとんどない。2000枚くらいの出玉は2回くらいあったかな?
しかし・・・・出れば面白い、っていうのはある意味当たり前のことで、
しかもそれは「パチスロが面白い」からではなく、
「カネが儲かってキモチいい」というだけなんじゃないのか。
「出てるときは気持ちイイけど通常時がクソ」という台は多いけれど、
それは結局その台が「つまらない台」という証拠にほかならない。
当たっているときが気持ちイイのは当たり前なのだから、
通常時が練りに練られていて退屈しない、ということが重要であって、
当たっている間はただの作業、でもいいのです。
ていうか、それがパチスロのあるべき姿では。
ジャグとかはそんなもんですよね。しかし、楽しい。
バジリスクなどのAT・ART機はみんなその逆を追求している。
それから、解析を知れば面白い、という意見。
それはたしかにそういうこともありますね。
面白い台が、中身を知ることによってさらに面白くなる、ということはあります。
しかし、パチスロを打ちに来る人の大部分は解析などを知らずに打ちに来るわけです。
理想的なのはやはり、なんの知識もなく打っても面白いと感じられるような、
プリミティヴな魅力を搭載した台、だと思うんですよね。
パチスロ初心者が3万円くらい持ってバジリスク絆を打って、
「これがパチスロか・・・おもしれえ~」となって
あらたなパチスロファンになる確率は
ものすごく低いと思われます。
圧倒的に薄いところを引いてたまたまドパドパ出ちゃってハマる、
ということはあるかもしれませんが、その確率がそもそも低い。
もちろん、ジャグやハナでもまったく当たらなければ同じかもしれませんが、
それでも数回の当たりを引けば(その確率は少なくともバジリスク絆でドパドパ出ることよりは高い)
オっ、面白いじゃん、となる可能性は、バジリスクよりはある、と思うのです。
4号機初期に一世を風靡したニューパルサーはまさにそういう台でした。
そしてそのニューパルをしのぐブームを巻き起こした4号機「北斗の拳」は、
バトルボーナスという斬新なシステムが革新的だったから面白かった。
どちらも初心者でも惹きつけられる、プリミティヴな魅力があった。
しかし「バジリスク絆」にはそういう魅力は感じないんですよね。
ペシペシ打っているだけではなにも面白くない、
そして斬新さは微塵もなかった。
ともかく、個人的には「ガールズ&パンツァー」と同じくらいの、
21世紀最凶クラスのつまらない台と思っていて、
これを「面白い」という声が圧倒的に多い、
という状況はほんとうに危機的だと感じています。
なにがヒットするかまったくわからないという意味で、
ぱちんこ業界とはほんとうに不思議な世界。
しかしこんな台が「面白い台」という位置づけで語られ続けるなら、
将来「パチスロって面白い」と新たにパチスロファンになる人が
増えることはないでしょう。
番長シリーズと共に、パチスロを子どもだましのメダルゲームにしてしまった戦犯というべき台。
あれをホールが推す(推さざるを得ない?)状況から脱しないかぎり、
パチスロには未来はない・・・と感じています。