この数年は、パチンコ・パチスロで新台が出ても「どうせクソ台なんだろ」といったかんじで、そのゲーム性やスペックがどんなものなのかをネットや雑誌などでチェックするということをしなくなりました。
だから、実際に自分の地域のホールに導入され、その台がものすごく出ていたり、天井が狙えるんじゃないかくらいハマっていたりするのを目撃するまでは、その台について調べてみるということすらしないことが多いのです。
カネを目的にぱちんこを打っている人間がそんなんではダメだとは思いますけどね、めんどうくさいから仕方がない。
しかも嫌いなクソメーカーの台となればひたすらシカトするのが当然・・・なのですが、今回はそれで「こんな面白い台をシカトして失敗した」と後悔した話。
KYORAKU「ぱちスロ ゲッターロボ」
それは、KYORAKUから2019年1月に発売(発売前にメーカー系列店に先行設置されていた)された「ぱちスロ ゲッターロボ」。
京楽産業.といえば、パチンコでは「冬のソナタ」シリーズや、2005年の超絶ギャンブル台「ウルトラセブン」、古くは「たぬ吉くん」「遊ぶんジャー」などはけっこう打ち込み、ごくたま~に面白い台を出してくれるという印象を私はもっています。
しかしパチスロは・・・オッケー.から出た台も含めて、私に言わせればほとんどすべてが「こんなもんのなにがおもしれえんだよ」というものでしかなかった。
パチスロはまだ参入から歴史が浅いというのもあるんでしょうが、ド派手な演出と役物をつけときゃあいいんだろ、みたいな安直さがプンプン匂う台ばかり。だから、KYORAKUのパチスロ・・・という時点で、「ゲッターロボ」についても「どうせ・・」と気にかけていなかったのです。
いずれにしろ私の地域には導入がなかったのでもうその存在すら忘れていました。
しかし少し前、近所のホールがなぜかいきなり「ぱちスロ ゲッターロボ」をバラエティに導入。
新台をいちいちチェックするということをしない私はそれでもしばらくはまったく気にしていなかったのですが、誰かが打っていてBIGを引いたときに「ゲッターロボ」のオープニング曲(しかもオリジナルバージョン)が流れたのが聴こえてきまして、思わず耳が惹きつけられました。
「ゲッターロボ」は、言わずと知れた永井豪原作のロボットアニメ。アニメが放映されたのが1974年~1975年。私は幼稚園児で、夢中になって観ていました。
まあ幼かったですから話の内容は全然覚えてないんですけど、主題歌だけは強烈に記憶に残っています。幼児でもイッパツで覚えられるキャッチーなメロディと高揚感が凄い。
↑ささきいさおの歌唱がカッコいいだけでなく、バックの演奏の凄まじさ、天才としか言いようがない編曲のセンスに悶絶させられますね。リズム隊は全力で自己主張しまくり。子どものときは歌にしか注意が向かなかったけど、これはもう鳥肌モンのカッコよさ。たかが子どものアニメの主題歌だからという手抜きは一切ナシ、火花が散るような本気度が垣間見える。昭和のアニメってほんと凄いなあ。
この超絶カッコいいオープニング曲がBIGを引けば聴けるのかあ。これは打ってみたいな。どんな台なんだろ・・とここで初めて調べてみると、ボーナスだけで出玉を増やすノーマル6号機。しかもよく見ると液晶非搭載(そんなことすらも知らなかった)。なんだ面白そうじゃないか。
カネのために打つのならシカトするべきスペックだが・・・
ちなみに「ぱちスロ ゲッターロボ」のスペックは以下のようになっています。
ちなみに出玉率は、完璧に打てば(小役の完全奪取、ボーナスを迅速に揃え、ボーナス中の技術介入を成功させる)設定1でも101%ほどといわれています。
そのかわり設定6でも出玉率は完全攻略時で106.4%ほどらしい。
まあ上の設定は物足りない出玉性能だし、カネを稼ぎたいのであれば用のない台であることは明らかなんですけど、これは遊技機としては魅力的なスペックじゃないでしょうか。
というのは、同じように「完全攻略」すれば出玉率的にはマイナスにならないとされる「ディスクアップ」と違って「完全攻略」の難易度は高くないし、ディスクほどの荒波にはなりようがないスペックだから。
おとなしいスペックながら、目押しが必要なスイカやチェリーは演出ナシでもしょっちゅう成立するし、BIG中の技術介入もミスると大損するので、ヘタクソな人と上手い人とでは同じ設定でも出玉に相当な差が生じます。
まあ、そのへんは打ってみてわかったんですけどね、とりあえずこのときは「大負けはしなさそうだし、とりあえず負けてもいいから打ってみよう」という感じで着席しました。
まずは「NORMAL MODE」で打ち始める
いちおう小役の確率に設定差がほんのちょっとあるようなので(メイン小役のベルは1/4.94~1/4.75。ほかの小役もわずかに段階的に設定差があります。でも、設定が看破できるほどの差はないですね)、念のためカチカチくんでカウント。
通常時のモードは「NORMAL MODE」と「SIMPLE MODE」のふたつから選べます。
NORMALは成立小役を示唆する演出(ゲッターチャンス)やリールフラッシュ、一発告知などが発生するモード。
SIMPLEは演出がほとんど発生しないモード。リーチ目での入り察知がメインとなります。
「ゲッターチャンス」は音声で成立役を示唆するステップアップ演出。
予告音のみ発生はリプレイ・ベル・スイカ対応、予告音+「いくぜ!」ボイスはベル・スイカ、加えて「ゲッタービーム!」ならスイカ、「真・シャインスパーク!」ならボーナス確定。今んところシャインスパークは一度も聴いてないです。
↑「いくぜ!」でベルorスイカorボーナス。左リールをとめると赤・赤・リプ停止。これはリプレイハズレ目なので・・・。
演出はほかに「リールフラッシュ」「遅れ」「一発告知」があります。
リールフラッシュは対応する役が決まっているようで、矛盾で確定のようです。NORMAL MODEではベル・スイカ・チェリー時は必ずフラッシュするみたいで、発生しなければボーナス重複orボーナス成立後確定っぽい。SIMPLEはフラッシュが発生しません。発生したら確定なのかな。
「遅れ」はチェリー対応。期待度はそんなに高くない。遅れてチェリーがとまっても次ゲームでリーチ目、もけっこうあります。
「一発告知」はBIG確定?のPフラッシュをはじめ、いろいろある模様です。
あと、BIG重複確定の「真・ゲッター役」(目押し成功で中リール中段に「真」図柄がとまり3枚)が成立したときは「狙ええ~~~!」というボイスが発生。これはボイス発生時点で確定なのかな?今回は一度もスカりませんでした。
出目法則なども知らないのでとりあえず今回はNORMAL MODEで打ちました。
小役は少ないが・・・ボーナスはイイ感じで引けた
まずは63G、投資貯メダル100枚で青BIG。予告音のみ発生でリーチ目出現。
BIG中は1回だけ逆押しから左リールに「青・スイカ・青」を狙い14枚をとり、あとは順押しフリー打ちで最大の155枚を獲得できます。
「狙ええ!」ボイスとともに液晶上の「真」がビカビカしたら中リール中段に「真」を狙います。中段に「真」がとまれば成功で15枚。失敗して上段(下段にもとまる?)だと5枚になっちゃいます。上段で押しても平気っぽいので、それほど難しくない。でも失敗すると大損なので慎重に!
ポキュ~ン!というサウンドがキモチいい。
その後速攻でREG。しばらく打ってわかりましたがREGは赤頭でも青頭でもどちらでも揃います。おかげで逆押しで狙えばボーナスは2Gで揃えられますね。REGは順押しで左リール赤7狙いでOK。最大獲得は55枚。
打っていると、思ったより「ゲッターチャンス」からのボーナス察知は少ないですね。演出ナシでシレっとリーチ目、もけっこうあるし、スイカ→次ゲームでリールフリーズしてPフラ発生、という一発告知も快感。レア役が揃ったのにフラッシュナシで「あれえ~~?いまの何?」っていう違和感もイイ。面白いじゃないか。
出目演出は小役ハズレ目が多彩で、第1停止から第3停止まで緊張感をもってプレイすることができます。そうそう、ノーマル機はこうでなくっちゃあ。KYORAKU、やればできるじゃないか。もっとノーマル機出せよ!なんで「冬ソナ」はあんなゴミ台にしちゃったのか。
その後、280Gハマって追加投資50枚があったものの、わりとコンスタントにボーナスを引き続けます。ボーナス確率の設定差は小さいので、どれだけ引いても「オっ、ひょっとして高設定?」というふうにはならないのがちょっと残念。小役も少ないしなあ。ここは設定示唆演出(BIG後にボイスが発生すれば設定2以上、「決めるぞ!真ゲッター!」で設定5以上らしい)がほしいところ。
BIG後のボイスは朝1回目と2回目、25回目以降のBIGは出現率が優遇。25回目以降は設定2以上なら50%でボイスが発生するとのことなので、そこまで粘ってもいいかな。そこまで粘りたいと思うくらい、この台面白い!
シンプルかつカッコいいリーチ目を堪能しつつ時間ギリギリまで打ち倒しました!
途中BIG間ハマリをチョイチョイ喰らって、そろそろ帰らないと・・という時間になってやっと25回目(前任者も含め)のBIG。しかしボイスはナシで、さらに2回のBIGを引くもボイスなし。で時間切れヤメ。
終わってみればボーナスの出現率は高設定域、しかし小役は低設定域。まあどちらも設定差が少ないのでなんとも言えません。
しかしボーナスをこれだけ引けても差枚はたったのプラス 439枚。(たぶん)チェリーを2回くらい取りこぼして、BIG中も目押しミスを1回してるけど、どっちにしろ出玉性能は激ショボなのは間違いないですね。
出目演出が魅力的だからシンプルな演出が光る
ショボい出玉だったけど・・・面白かった。「ゲッターチャンス」はもうちょっと工夫してほしかった(次の記事で書きます)気がするけど、パチスロはシンプルなほうが面白いという事実を再確認しました。
演出はごくシンプルなので、いまの幼稚な液晶マンガ台に毒されてしまったスロッターには絶対にウケないでしょうね。だから設置店もごく少ないんでしょう。
たしかに演出はあまりに地味。それだけで終わってしまっては「クソ台」ということになるんでしょうけど、この台のように出目で魅せることができていれば、そのシンプルさが光ってきます。
いつも言うけど、出目演出を練るかわりにド派手演出や役物を作り込もうとするから幼稚なクソ台ばかりになってしまうんではないか。幼稚なマンガ台が人気になっちゃうんだから仕方がないのかもしれないけれど、その流れをつくったのは間違いなくメーカーのほうですよね。
こういった低投資で遊べてしかもオトナが楽しんで打つに足る台が増えてくれればいいなあと心から願います。こんな台ばかりでは私は勝てずに飢え死にするかもしれませんが、面白い台が増えてぱちんこ人気が復活してくれればパチ屋が儲かって出玉も良くなるんですから、とにかくこういうほんとうに面白い台が人気になってほしい。
というわけで、別の記事で「ぱちスロ ゲッターロボ」の出目演出についてもう少し書いていきます。まだ打ち込みが足らないので、もっと研究してから。まだ撤去しないで~。