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ぱちんこホール:加熱式タバコに活路を見出そうとするのは下策中の下策では?

改正健康増進法が施行され、ぱちんこホールも建物内は全面禁煙ということになってすでに4か月以上。

現在、パチ屋はどこも客が減り苦しい状況ですね。しかしこれはコロナの影響もあって、禁煙化の影響がどれだけあるのか、正確に知ることは現時点では難しいんじゃないでしょうか。

で、私が巡回するホールにはそういうところがないので知らなかったのですが、都内などでは、改正健康増進法で条件付きで認められている「加熱式タバコエリア」をつくることによって「タバコの吸えるホール」にし、それで客足の回復につなげているホールもあるらしいのです。読者の方からのメールで知りました(ありがとうございました)が、ネットニュースにもなっていました。

HARBOR BUSINESS ONLINE 「コロナ・禁煙化・旧基準機撤去・バッシング」で苦境のパチンコ業界。「加熱式タバコ」がもたらす一条の光明

これは喫煙派のパチンカーには福音なんでしょうね。

まあ加熱式タバコならあのくっさい副流煙は出ないわけだし、ホールの一部が「加熱式タバコエリア」であったとしても非喫煙者の客にはそれほど実害はないかもしれないので、目先の客数を少しでも増やしたいというのであればこれは有効な施策なのかもしれません。

しかし問題は、時代の流れを無視し、変わることを拒否して「いままでどおり」をなんとかして守ろうとするその姿勢じゃないですかね。

さきに貼った記事のようにぱちんこ業界人が加熱式タバコを「一条の光明」と考えているのなら、「そんなんだからいつまでたってもぱちんこ業界は斜陽なのでは?」という気しかしません。このまま変わらなければぱちんこ業界はジリ貧・・ということはうすうすわかっていながら、時代の流れに逆行して旧態依然たろうとする努力だけは一生懸命やってる。自民党や官僚みたいだな。

加熱式タバコエリアをつくるホールをみて、「こういうホールがあるから、ぱちんこ業界は変われないんだろ」という批判が出るんならわかりますが、「その手があったか!」という流れで語られているようで、もう悲しくなってきますね。

私はぱちんこ業界人ではありませんので業界の都合など無視で勝手なことを書きますが、非喫煙派の客のなかにはこのように考える人も少なからずいると思うので、それも意味がなくはないことなのかな、と。どこの業界でもそうであるように、客は業界の都合など知ったことではないわけで。

客が減ってるのはほんとうに禁煙化のせい?

私がいつも海物語を打つホールにけっこうな頻度で打ちに来ている70くらいのジイチャンパチンカーがいまして、それがもうすんごいチェーンスモーカー。打っているあいだじゅうひたすら吸い続け、おそらく1日打ったら150本くらいは吸ってるんじゃないかっていうくらいでした。体からはヤニの香りがプンプン。けっこうカネはもっているようでいつも小奇麗でおしゃれな恰好(麻生副総理みたいな感じ)をしているものの、ヤニくささのせいでそれも台無し。加齢臭とヤニ臭の合成はもう最悪です。まだ隣でクサヤでも食われたほうがマシ。

私はこのジイチャンが打っていたらよほどのことがないかぎり「今日は海はやめとこ」となり、打っているときは「頼むから俺の近くに来るな」と思っていました。っていうかもっとはっきり言えば、「早くガンとかで死んでくんねえかな」と思っていた。

そのジイチャンが禁煙化以降、来るか来ないか、行動がどう変化するか注目していたのですが、ふつうに打ちに来ている。タバコを吸いにしょっちゅう離席しているものの、来店頻度は変わってないようにみえます。

だからといって「禁煙化で客が来なくなるなんてことはない」とは言いませんが、やはり「吸えないならもうぱちんこやめる」という人はそれほど多くなかった、と感じています。もちろん稼働は低下するでしょう。先述のジイチャンは1/3くらいの時間はタバコ吸いに行ってるから、そのぶんは確実にパチ屋の儲けは減るんでしょう。

 

しかし逆の面も考えなくてはならない。禁煙化で嬉しく思っている私の場合、確実に稼働は増えましたよ。ぱちんこはカネのため、と思って打っている私が、勝敗度外視で遊びで打つ、ということが少し増えました。

これはかなりの割合で「隣でタバコ吸われる心配がなくなったから」というのが大きい。

勝てる台があれば多少のことは我慢して打つのはもちろんなんですが、たとえば「あの台でちょっと遊んでみたいなあ」と思ったとしても、くっさい副流煙を我慢してまでカネにもならない台を遊びでムダ打ちしよう、とは思わないわけですよ。

しかし4月からはその心配がいらなくなったので、1円パチンコだの5円スロットだので無駄に遊ぶことが増えました。先日は1パチの「デカちりラッシュ」で1万円くらい使ったし、5スロで「ニューラッキージャックポット」だの「シスタークエスト~時の魔術とナンタラカタラ..」だのといったレア台で遊んだり、もうすぐ打てなくなる神台「黄門ちゃま喝」を楽しんだりしました。

つまり、副流煙に悩まされる心配がなくなったことによって打つことが増えたり、来店頻度があがったり、もしくは新たにパチ屋に行くようになった客も存在するということです。これは絶対です。私もそうなんだから。

いま客が減って困っているんだとしたら、それは(もちろん原因のひとつであるかもしれないが)禁煙化のせいではなく、コロナとか遊技機がつまらないからだとか、そういうことなんじゃないかなあ。仮に禁煙化が最大の原因だとしても、考えるべきは「どうすれば喫煙客が戻ってくるか」ではないでしょう。後述するようにその逆を考えるべきなはずです。

だいたい、遊技機がほんとうに魅力的なら禁煙でも関係ないでしょ。非喫煙者の場合と違って、喫煙者は吸いたくなったら遊技を一時中断して吸いに行けばそれでいいんだから。非喫煙者が副流煙を吸わされて具合が悪くなるのとわけが違います。喫煙客が打ちに来なくなったとすれば、それはクソ台しかないから・・ということなんじゃないですか?

 

これまでにも何度も書いてきましたが、これから先、喫煙する人がどんどん減っていくのは間違いないこと。前出のジイチャンパチンカーのような、「大人はタバコを吸うもの」「タバコカッコいい」という時代に生きてきた人間はこれからどんどん死んでいくんだから。

すると、喫煙する客をつなぎとめておくだけではこの先絶対に先細っていくのは確実でしょう。だからほかの業界の先見の明がある企業は我先にと禁煙化に取り組んでいた。

そうだとするなら、やるべきことはタバコ吸う客をつなぎとめることよりも、「ぱちんこホールは、副流煙を吸わされる心配はなく、コロナに感染するリスクも少ない、健全でクリーンで安全な場所です!」と世間にアピールし、「クサいから行きたくない」と思っていた人たちを新たに呼び込むことのはずなのでは。

私は最近は朝イチで並ぶということをほとんどしなくなりましたが、なじみのホールでは朝の並びでは相変わらずバカバカタバコ吸って、ポイポイ捨てる人間ばかりですよ。禁煙化以降それが増えた気がする。隣接する歩道を歩く人たちはそれをみてこう思っているでしょう。「これだからパチンカスは・・・」「これだから依存症は・・・」「これだからパチ屋は・・」と。これではバッシングされても仕方がないし、非喫煙者の新規客など増えるはずもない。敷地内全面禁煙にするくらいのことをしないと、ぱちんこのもつダーティなイメージは払しょくできない。だから、加熱式タバコに活路を見出そうとするのはどう考えても下策だと思うんです。タバコを吸う客に来てもらおうとすることももちろん必要かもしれないけど、一生懸命やるべきなのはそこじゃないでしょ。

なぜそこまでして時代に逆行しようとするのか

加熱式タバコエリアを新設して一時的に客足が戻ってきたとしても、それで非喫煙客が離れてしまったらそっちのほうが長い目でみればまずいと思うんですけどどうでしょうか。

喫煙派の読者の方には申し訳ないけれども、今後はますます喫煙者はマイノリティになる。ぱちんこ業界人はそういう意識はないようです。ぱちんこ遊技人口の半分くらいは喫煙者らしいからそうなるんでしょうが、世の中の大部分はタバコを嫌う人たちになってきている。なら、非喫煙者にもっと来てもらえるようにしよう・・となぜ考えないのか。

もちろんマイノリティは無視でよいというのはダメですが、それは喫煙所を置いとけばそれで充分でしょう。非喫煙者に我慢させてまで、遊技中に吸わせてあげようとする必要はない。

これはもう止めようがない流れ。「禁煙化は時代の要請だから必然」と考えれば、「加熱式タバコが一条の光明」とかバカな事いってる場合じゃないでしょ。

 

賢明なぱちんこホール経営者が「禁煙にして清潔で快適なホールにしたい」と思っても、これまではなかなか難しかった。それをやれば吸えるホールに客を奪われてしまうから。

まあそこであきらめる時点でダメなんだと思うんですけど、今、せっかく法律で全面禁煙になって、ほかのホールに客を奪われるリスクなしに清潔で健全なホールを実現できる環境になったのに、そのいい流れに逆行しようとするのはあまりに愚かの極みと感じます。

 

私自身は加熱式タバコなら隣で吸われてもそれほど気にならないので、ホールに加熱式タバコエリアができたらそこでも打つと思いますが、「アイコスの匂いが我慢できない」という人もたくさんいるし、加熱式タバコなら吸える、となれば、「やっぱりパチ屋はクサくてダーティ」というイメージが払しょくできなくなるでしょうね。ひたすら時代の流れにさからって旧態依然とした今までのダーティなパチ屋であり続けようとする一部のパチ屋の姿勢には、ものすごい嫌悪感をおぼえます。

 

もう少し長い目でみたらどうでしょうか。もう少し頑張って「パチ屋はクサくなくてキレイ」という認識が広まってきたら、非喫煙客がもっと増えてくるかもしれないのに。まだ「禁煙化で客が減った!」と判断するのは早計すぎる。目先しか考えない経営者ばかりなのかな。その日の収支に一喜一憂する養分パチンカーみたいな思考ですね。

それに、禁煙化によって掃除や空調にかかる手間やコストが実は減ってたりしないんでしょうかね。そこらへんを検証してくれているぱちんこ業界人ブログなどがいまのところ見当たらないのですが、今後そういった検証に期待したい。

まあ、いま加熱式タバコで客を呼び戻そうとしているホールは、おそらくそれだけ目先の売り上げにこだわらないとやっていけないということなんでしょう。そんなホールなら出玉にも期待できないから、するとそんなところで打ったって勝てるわけないから打ちに行くべきではない・・と考えるべきでしょうね。

 

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