大型連休が終わり、特定警戒都道府県にあるぱちんこホールの一部で、営業自粛要請に反して営業を再開する動きが出ているようです。
それに対して、テレビのワイドショーをはじめマスコミは徹底的に批判を加えています。
「ぱちんこ業界とぱちんこ客は、全国民が我慢している非常時に、自分のことしか考えてない非国民」と決めつける論調。
気持ち悪いなあ。こういう番組でしゃべってる人間にかぎって、自分のことを公平・公正・不偏不党な人間だと思い込んでいるんだろうな・・と思うと寒気がしてきます。
飲食店の営業再開には「罪悪感をおぼえる必要はない」と言うくせに・・・
番組名は忘れたが(ふだんあまり見ないので)、情報番組をみていたら特定警戒都道府県で大型連休明けに営業を再開した居酒屋かなにかのお店の話が出て、
「客席をひとつ飛ばしにしたりといった対策をうって営業を再開した。この状況で営業することへの罪悪感はあるがこのままではつぶれる。」
というお店の方の談話が紹介されていました。
するとコメンテーターが、「自粛はあくまでも要請なんだから罪悪感を抱く必要はない」とか言い、なんとなく「仕方がないよね」「頑張ってください」という雰囲気に。
でも映像をみると、客席をひとつ飛ばしにしたとしてもお店がちっちゃいから1メートルくらいしか離れられない。しかも、訪れた客はカウンター席に座ってマスクもせず店主と対面で話してた。「ソーシャルディスタンス」としては不十分だし、対面でしゃべるのは危険っていう話なのに。
私は「いやいや、この小さい店で飲食させたら確実に3密じゃねえか・・」と思いましたが、その点にはコメンテーターは言及せず。当然です。ここはそういう流れにもっていきたくないから。
しかしその直後に、営業を再開したパチ屋の話になると番組の雰囲気は一変。
「ここまで言われても言うことをきかないというのは、ある意味反社会勢力と同じ」
(先が見えないのでやむを得ず再開した、というパチ屋経営者に対して)「先が見えないのはパチ屋だけじゃない」
などとぬかしはじめる。
いやいやいや、さっきの飲食店となにが違うんですか?
さっきの飲食店店主も、「このままではもたない」とやむをえず営業を再開したと言い、(どう考えても不十分な)感染対策を施しています・・とアピールしていた。
パチ屋も行列の間隔をあけたり(その映像がちゃんと映っていたけど、言及はなし)、台間をあけた間引き営業で対策し、「背に腹はかえられない」と言ってやむをえず営業してる・・・のに、パチ屋には「困っているのはあなた方だけじゃない」とぬかす。
気が狂っているとしか思えませんね。
つまるところ、飲食店は世の中に必要不可欠なもので、パチ屋はあってはならないものだ・・という偏見でものを言っているわけだ。
なにが必要でなにが不要かなんてのはひとりひとり違うもんだと思うんですけど(私はもう20年くらい「居酒屋」なんて行ってないし、「夜の街」にも行ってない。私にとってはそんなもんは必要ない)、なぜそれをワイドショーふぜいが決めつけてるのか。
そして、二言目にはコロナとは一切無関係な「依存症が・・」とか「三店方式が・・」とか「警察と業界の癒着が・・」などと言い出す始末。
挙句の果てに「賭博で摘発しろ」とか・・・。非常時だからといって権力が暴走したりしないかを監視するのが役割のはずの報道機関が、そんな妄言を垂れ流していいの?
ほかのコメンテーターは、「国民の多くがぱちんこを社会悪と思っている中でこんなことをしていては、ぱちんこ業界は自分で自分の首をしめる」と言っていました。
それはそのとおりですが、国民のぱちんこを嫌悪する感情をあおっているのはお前らメディアなのに、なにをしたり顔でぬかしてるんだろう・・としか思えませんでした。
家にいても、テレビはみてはいけない
「自粛警察」のような人たちに「そんなことしてはダメ」と言いつつ、自分たちは「自粛警察」そのものな報道をしている。
「ギスギスした世の中になってしまった」と言いつつ、パチ屋を八つ当たりの対象にすることで分断を煽っている。
こっちは「仕方がない」けどあっちは「不要不急」・・と偏見に基づいて勝手に報じている・・・
今回のコロナ禍でよくわかったのは、世の中に最も不要なものはじつはそういうテレビのワイドショーだったのだ・・・と痛感。
こんなもん毎日みてたら確実に頭が悪くなりますよ。その有害さは、毎日ぱちんこ打つのとあまり変わらないんじゃないか。
もうね、ニュースや情報番組は、ただ単に事実を流すだけに徹してほしいんですよね。
「パチ屋が営業してる」と報道するなら、どれだけの店舗がちゃんと休業してて、対してどれだけが営業してるのか・・っていうくらいはちゃんと伝えてほしい。どんな感染対策をしているのか、経営者はどんな事情で営業してるのか、そういったことをちゃんと報じろよ。居酒屋店主にはちゃんと喋らせて視聴者の同情を誘おうとするくせに、パチ屋に対してはその程度のこともしないわけだ。
大部分のパチ屋は自粛要請に応じているのにそっちはシカトして、営業しているほうだけをことさらにクローズアップする悪辣さ。
まさに職業差別。差別を差別と自覚する感性のない、偏見だらけのコメンテーターのコメントなんぞどうでもいいんだから、もっと丁寧に事実だけを報じたらどうか。
ともかく、家で過ごしていてもテレビはみてはいけない。とりわけワイドショーは害悪しかない。
まあ新聞なんかも同じようなもんで、なにを信じたらいいのか・・というのは難しい問題ですが、そこを「自分で考える」ということが求められるんじゃないでしょうか。
「パチ屋が社会悪」「パチ屋はボッタくって暴利をむさぼっている」なんてのも、テレビだのネットだので耳にしたことを無条件で信じちゃう人が多いからそういう見方が世の中に広がっちゃったんでしょ。まあ、一部のぱちんこメーカーにはほんとうに「社会悪」ともいうべきところもあるみたいですけど、少なくとも大部分のぱちんこホールはまじめにやってるでしょ。
ほんとうの社会悪っていうのは、偏見を垂れ流して自分たちの都合のいいほうに世論をもっていこうとするメディアのほうだと思うんですけどね。ぱちんこホールなんかはそれに比べれば善良そのもの。
パチンカーは越境してまでパチ屋に行くことはやめるべきですが、私はいまこそぱちんこ業界(ていうか、パチ屋)を擁護していきたいと思っています。私はあんまり見ないので知りませんが、著名な演者だのブロガーだのライターだの業界人だのは、もっと大きな声でパチ屋を擁護したらどうか。いままでさんざんお世話になったんだから。