本ページのリンクには広告が含まれています パチンコ 勝つための考え方

パチンコ:ハマリ台・撃沈台の「確率の収束を狙う」「跳ね返りを狙う」という考え方

先日パチ屋で、顔なじみの若者とパチンコのリゼロやエヴァについて「そこそこ人気あるけどヒドイ釘ばっかで全然回んないよねえ~」なんて話をしたんです。

彼はいまどきの若者は多くがそうであるように、ネットで解析情報などをみたりして台の内容についてはよく知っている。甘釘や天井に近い台を打てば有利であることももちろん理解している。話をしてても「これだから若い奴は・・」などと思うようなことはなくて、頭の切れる若者、という印象をもっていました。

その彼が、「リゼロもエヴァもこのヒドイ釘じゃ打てない」という私の言葉を受けて、

「そうっすよねえ。ハマリ台をハイエナするしかないっすね」と言う。

私はちょっと驚いて、「えっ、遊タイムついてたっけ?」ときき返しますと、

「いや遊タイムじゃなくて、確率の収束を狙うんです」と答える。

ああなるほどそういうことか。なるほど、と思ったのは、そういう考え方をもとに立ち回っている人は昔も今もものすごく多いからで、けっして「勝つためにはそうだよね!」と同意したわけではありません。あえてその場で否定はしませんでしたけど。それは勝つためには間違った考え方であるということを説明して理解してもらうのはものすごく大変ですからね。それに彼はぱちんこ生活者ではなく趣味でぱちんこ打ってるので、そういう人にムキになって反論すべきでもない。

こういう思考でいうところの「収束」とは、よりたくさんの試行回数を重ねれば、大当たりの出現率はプログラムされた本来の大当たり確率に近づいていく、ということですね。それ自体は確率論でいうところの「大数の法則」というやつで、もう絶対的な真理だから、間違ってはいない。

すると、よりハマっている台、沈んでいる台を打てば、大当たり確率は本来の確率に向かっていくんだから、そこからはバンバン当たりが引けるかもしれない。それが彼の言う「収束狙い」ということですね。たとえば1/319のミドル機が2,000回回されて1回しか当たってない場合。いまは大当たり出現率が1/2,000だが、これはどんどん1/319に「収束」するはずだから、ここからは反動で大当たりがバシバシ引けるはずだ、というわけだ。

後述するようにこの思考は(勝ちたいのなら)捨てなければならない危険なもので、「オカルト」と言っても差し支えないのですが、そこから抜け出せない人は意外に多い。やっかいなのは「試行回数を増やせば出現率は本来の確率に近づいていく」ってのは真理であるというところ。その意味では完全にオカルトというわけでもないので、それがこの誤謬から抜け出すことを難しくしている。件の若者のような頭のいい人であっても「収束を狙う」「沈んでいる台のはねっ返りを狙う」っていう戦術が有効だと勘違いしてしまう。ぱちんこライターとかでもこういうこと言ってる人がいるくらいですからね。

大ハマリ台を「そろそろ当たる」と思って打っちゃダメ!というのを以前に記事にしましたが、ハマリ台を見つけると喜んで打っちゃう人が多いのはこれが理由でしょう。まあいつも言うように遊びで打っててどれだけ負けても平気ならそれでいいのです。そういう人は楽しめればそれでいいんだから。しかし「勝ちたい」と思って打つのなら、この「収束狙い」は、遊タイムを搭載している台でないかぎり1ミリも有効ではないのでやめたほうがいいです。何度も言うようにパチンコで打つ台を選ぶときにみるべきところは(遊タイム非搭載機なら)「釘」だけです。データをみて余計なことを考えるのはムダです。

大ハマリ台→「そろそろ当たる」・・・という危険な考え方①

大ハマリ台→「そろそろ当たる」・・・という危険な考え方 その②

いっぱい回せば「収束」に向かうのは真理だが、ハマっているからといって「収束しようとする作用」がはたらくわけではない

以前の記事でも書いたように、ぱちんこは基本的にいわゆる「完全確率」で大当たりが抽選されるから、今までの抽選結果がどうだったか、というのとは関係なしに、毎回毎回決まった確率で抽選を繰り返すだけ。だからハマっているからといって「そろそろ当たる」とかいうことはない。あさイチ1回転目も2,000回転目も同じ確率で抽選。

大当たり確率1/319で2,000回転までに大当たりが引ける確率は約99.8%ですが、だからといって1,999回ハマリの台を打てば2,000回転目で99.8%当たる、というわけではないのです。何回転目から打とうと「いまから」2,000回回したら99.8%はどこかで当たりが引ける、というだけ。

これはたぶん、件の若者も理解している。「いつでも同じ確率で抽選」。それがわかっていつつも、「確率は収束するからハマリ台狙いは有効」と考えてしまう。そこが難しいところです。

まず、「収束」するのは真理だとしてもそれは、収束しようというなんらかの力がはたらいて「収束」する、というわけではない、というのを理解しなくてはなりません。

「収束しようとする」のではなく、毎回同じ確率で抽選を繰り返すことの結果として、しぜんに「収束」に向かうだけです。

もしも、大当たり出現率が下振れしているときにはそれが「収束」するような力がはたらいて大当たりの確率が上がる、のであれば、撃沈台を狙うのは有効ということになりますが、それは(ぱちんこ台の抽選になんらかの偏りがプログラムされている可能性はゼロではないとしても、それは我々には知りようがないので考えても仕方がない)ない。

ハマってる台の大当たり出現率が将来「収束」するとしても、それはこれまでのハマリの分が跳ね返って確率がアップするのではない。「収束」するためにそんな「反動」は必要ない。毎回同じ確率で抽選していてもちゃんと「収束」するからです。

 

これは計算してみればわかります。たとえば、わかりやすく大当たり確率1/300の台があるとして、それが1,500回回されて1回しか当たってなかったとしましょう。この時点での大当たり出現率は1/1,500。ホールでこういう台が放置されてると喜んで座る人が多いですね。

大当たり確率はいつでも一定だから、ここから1/300で大当たりが引けたとして、

3,000回まで回すと大当たりが合計6回で出現率は1/500。パチンコで1日で回せるのはこれくらいが限界ですね。同じ台を次の日も打ったとして、

次の日も3,000回回して10回当たったとすると、累計で6,000回、大当たりは16回で、出現率は1/375。

次の日も3,000回回して10回当たったとすると、累計で9,000回、大当たりは26回で、出現率は1/346.15。

次の日も3,000回回して10回当たったとすると、累計で12,000回、大当たりは36回で、出現率は1/333.33。

これを100日繰り返したら、300,000回転で大当たりは996回となり、大当たり出現率は1/301.2。だいぶ「収束」しましたね。確率は上がってないのに。

1年間続けて300日打ったら、900,000回転で大当たりは2996回。大当たり出現率は1/300.4。ほぼ本来の確率になりました。

 

これがぱちんこのプレイヤーが言うところの「収束」ですね。初日に少しハマっても、同じ確率で抽選を続ければ本来の確率に近づいていく。ハマったあとの「反動」など必要はありません。

これは「連チャンしたあとは反動でハマる」っていう理論にも言えることです。いっときに上振れで爆連して1日では大当たり確率が1/50くらいになったとしても、莫大な試行回数を経れば「反動」などなくても本来の確率に落ち着く。

試行回数という分母が莫大になれば、大当たり出現回数という分子が多少暴れようともあんまりカンケーなくなってくるということです。

 

このように、ハマってた台が「収束」したとしても、「収束」しようという作用がはたらいて確率がアップするわけではなく、どこまでもいつも同じ確率で抽選しているうちに本来の確率に「収束」に向かうのです。だから、「収束狙い」という戦術には意味はないのです。ハマっていようが連チャン後だろうがいつも同じ確率なんだから。

ならば、打つ台を選ぶときにみるべきなのはデータではなく釘、というのが理解できるはずです。その時点までのデータがどうであろうと大当たり確率は同じなのだから、そのなかで勝つためには「より安く、より多く」回せる台を選ぶしかないのです。

データをみて「ハマってるからそろそろ当たるかも」「沈んでるからここから昇るかも」とか考えて釘も見ずに打てば、結局回らない釘の台でいつもと同じ確率の抽選を受けることになるわけで、それでは長い目でみて絶対に負ける。

パチスロの場合は話が別ですが、一定確率での抽選を繰り返すデジパチにおいては、データを見てなにかを考えるということ自体がほぼムダで、有害ですらあります。データやスランプからその台の回転力が推しはかれる場合もあるからすべてムダというわけではないとしても、とにかくまずは釘をみるというのを習慣にすることをお勧めします。その結果「パチンコは回ればそれでいいんだ」と理解できたなら、負け組から離脱することができます。

まずは、1日単位でものを考えるのをやめよう

莫大な試行を経れば「収束」するのは真実。でもそれは「収束」しようとして確率が上下するわけではない。だから「収束狙い」「ハマリ台の跳ねっ返り狙い」はムダ。

それと留意しておきたいのは、「収束」するのは真理だとしても、1/300とかいう確率のものは、パチ屋で1日に回せる程度の試行回数では「収束」しないのが当然ということ。だから夕方くらいに「ハマってるから収束を狙う」とかいうことに意味はありません。1日単位で必ず確率通りに大当たりが出現し、設計された出玉率どおりになるようになっているのであれば、パチ屋はなんの苦労もなく毎日毎日計画どおりの利益を上げられるはずだし、プレイヤーも低設定やシブい釘の台を打てば勝率0%になるはずですが、そうはならないからパチ屋はカンタンではないし、ヘタクソなプレイヤーもたまには勝ったりする。だからこそぱちんこは面白いわけです。

いつも書いているように、確率や収支を1日単位でとらえようとすることが、勝てない人が勝てない最大の理由です。まずはこれを捨てましょう。ぱちんこで勝ちたいなら細かいことをコツコツ積み重ねて、長いスパンでの勝ちを目指すしかないのです。収支にしろ大当たり出現率にしろ、1日単位で考えようとすると間違えることになります。

さっき、90万回でようやくほぼ「収束」という例を出しましたが、パチンコで90万回転回すのはたまにパチンコ打つっていうくらいの人なら一生かかるくらいの相当に困難な作業であり、それくらい回してやっと本来の確率に落ち着いてくる、と考えれば、1日単位でのハマリや連チャンをみて「収束」を狙うっていうことに意味がないことは明らかです。少しでも回る台でコツコツ止め打ち、それをできるだけ多く繰り返すことだけが、遊タイム非搭載のパチンコで勝ちに近づく方法です。

あるときにたまたま2,000回ハマったところで、それは長い長いスパンでみればハナクソ程度のちっちゃな波にしかすぎません。個人のレベルではそれは大きな波とも言えますが、それを避けることは絶対にできず、あるときいきなり必ず喰らうことになる。逆に信じられないくらい連チャンするときもあるとき必ず訪れる。でもそれがいつ訪れるか予測することは不可能です。だからそれを狙おうと思っていろいろ考えるのはムダです。

考えるべきことは、常に一定の確率で抽選されているんだから、とにかく安く多く抽選を受けよう、ということだけ。「波を読む」「収束を狙う」のは、楽しければ負けても構わない、という人だけが運用するべきオカルトです。勝ちたいのなら、まずは回る台をさがして打ちましょう。

関連記事:

「波理論」とは?「波」は読めるのか?

-パチンコ, 勝つための考え方
-, , , , , , , ,