NHK「うたコン」の感想記事です。
先週の記事に書いた福田こうへいの
「北の出世船」、売れているようですね~。
Amazonの歌謡曲・演歌ランキングでは、ここのところずっと1位をキープしています!
私も、車での移動中はCDをエンドレスで流し、
パソコンでの作業中もヘビーローテーションです。
私的な2016年の演歌部門ベストチューンは、もうこの曲でほぼ確定。
この曲のようなカッコいい曲がどんどん売れて、演歌界が盛り上がてくれればいいな、と思います。
で、今週の「うたコン」。
この前ふりは放映前に書いていますが、
台風16号接近で大雨が降っています。
天気が悪いと地デジの受信状況が不調になるため、
急にNHKが見られなくなることがけっこうな頻度であるのです。
今回は島津亜矢が出演予定ということで、見られなかったら嫌だなあと
危惧しているのですが・・・。
予告によると、今回のテーマは「恋旅&股旅 歌でつづる人生の旅路」。
出演予定者は、いきものがかり,石原詢子,五木ひろし,北川大介,KinKi Kids,
島津亜矢,JUJU,藤あや子,水森かおり,山内恵介,渡辺正行。
個人的には島津亜矢と水森かおりの曲がきければそれでいいや、というメンバーです。
「ごきげん歌謡笑劇団」かと思った
台風の影響なく、番組を最後まで観られました!
今回の曲目は以下の通りでした。
「旅姿三人男」・・・・・・・・・・・・・・・・山内惠介&五木ひろし&北川大介
「大利根無情」・・・・・・・・・・・・・・・・島津亜矢
「旅笠道中」・・・・・・・・・・・・・・・・・山内惠介
「白鷺三味線」・・・・・・・・・・・・・・・・石原詢子&北川大介
「ボクの背中には羽根がある」「薔薇と太陽」・・KinKi Kids
「おばこ巡礼歌」・・・・・・・・・・・・・・・藤あや子
「六本木心中」・・・・・・・・・・・・・・・・JUJU
「安芸の宮島」・・・・・・・・・・・・・・・・水森かおり
「ラストシーン」・・・・・・・・・・・・・・・いきものがかり
「九頭竜川」・・・・・・・・・・・・・・・・・五木ひろし
出演者に「渡辺正行」を発見した時点でちょっと予想できたんですが、
オープニングは「うたコン股旅劇場」と題して、
同じNHKでたまにやってる、「ごきげん歌謡笑劇団」のように、コメディ時代劇からスタート。
なかなかおもしろかったです。渡辺正行はさすがです。
それぞれの股旅姿は、五木ひろしは似合いすぎ、山内惠介はひょうきんな小僧って感じ、
北川大介は人のいい番頭さんって感じ、島津亜矢についてはなんとも言い難い感じでしたね。
石原詢子は普通に美人。
さすがの迫力。島津亜矢の「大利根無情」
最近ちょっと太りすぎなんじゃないかと心配になる島津亜矢は、
三波春夫の「大利根無情」を歌いました。
島津亜矢の三波春夫カバーは、以前にも
「元禄名槍譜 俵星玄蕃」とか、歌謡コンサートでよくやってましたね。
三波春夫はリアルタイムでは知らないし、このジャンルはよくわからないんですが、
その迫力、力強さにはいつも圧倒されます。
で、比較してみようと思って、三波春夫の「大利根無情」を
動画で観ましたが、三波春夫ってすごいんですね。
島津亜矢は、パワーで押す感じなんですけど、
三波春夫は、涼しい顔で歌ってるのに
ものすごくのびやかできれいな高音、しかもスタンドマイクで、演技しながら歌っている。
島津亜矢のバージョンもすばらしいが、
三波春夫のバージョンはさらにすごいと思いました。
KinKi Kidsの登場は唐突すぎる
で、そこまで股旅歌謡、で進んでいたのに、
いきなりKinKi Kidsのふたりが登場。
あいかわらず無理やりねじ込んできますね。
30なかばすぎてKidsもないもんだと思うんですが、
曲は普通。それほど悪くはなかったと思います。
でも、片方の人(どっちが剛でどっちが光一かわかんない)
の、ビジュアル系バンドのヴォーカルみたいな巻き舌歌唱は、
いまどき時代遅れだと思うし、カッコよくもないのでやめたほうがいいと思う。
水森かおりのご当地ソングは、もはや様式美の域
水森かおりは何をやるのかな、と思っていたら、
けっこう古い曲「安芸の宮島」。
もう7年前の曲で、そのころの映像がカットインしていましたが、
ああ、かおりちゃんも年くったなあ・・と思われるだけなので、
こういうのはやめたほうが・・・というのは考えすぎか?
この「安芸の宮島」は、私的にはそんなに好きな曲でもないんですが、
弦哲也作曲・水森かおり歌唱という組み合わせで生み出されるご当地ソングは、
全部同じに聴こえるといわれれば確かに同じに聴こえる、
しかし退屈な曲かというとそうでもなく、
地元の人は絶対気に入ってしまうであろうキャッチーさと、
どこか懐かしい感じをもっているという、
奇跡的なバランスで聴かせてしまう。
もはや弦先生と水森でなければできない、偉大なるワンパターン、
様式美と呼ぶべきレベルに到達していますね。
この「歌謡紀行」シリーズも、もう「15」が発売です。
このシリーズ、けっこう曲がダブってたりするんですが、
それぞれのアルバムでしか聴けない曲とかも入ってたりして、
ファンは結局全部買うことになります。徳間ジャパンは商売上手ですね。
というより、それにより買う価値が確実に上がるわけで、良心的と言うべきかもしれませんね。
このまま全国制覇、海外進出も目指してほしいです。
いきものがかりは「偉大なるワンパターン」になれるか
ワンパターン、と書いて思い出しました。今回出演の、いきものがかり。
彼らの曲を聴くといつも、
「またおんなじような曲だなあ~」と感じます。
今回の曲も、いつものいきものがかりの曲、という感じで、
それ以上のものはまったくなかった。特に良くもない。
いや、今回の曲は、彼らの曲のウリである(ですよね?)
サビのキャッチーさがちょっと希薄な感じでしたね。
私は、「ワンパターン」「いつも同じような曲に聴こえる」ことは、
そんなに悪いことではないと思っているんです。
吉幾三の書いた曲なんて全部おなじような曲だし、加山雄三もそう。
ただ、吉や加山や、さきほどの水森かおりのご当地ソングなどのように、
末永く愛される、歴史に残るワンパターン、というレベルに、
いきものがかりが到達できるかというと、ちょっと微妙かなという気がするんですよね。
なんか、歌詞もメロディも、どこか軽い。
それが悪いとは言わない(ヴォーカルの吉岡は、声もビジュアルもどっちかというと好き)
ですが、こういう歌詞と曲で喜ぶのはティーンエイジャーだけだろうと思うのです。
いつもと同じく「君」「僕」という人称を使い、いちおう別れの曲のようなんだけれども、
「涙がとまらないよ」といいつつ、
「今を生きてく」というどこまでも前向きな雰囲気の曲。
この歌詞と曲からは、「涙がとまらない」というほどの悲しみは、まったく感じ取れない。
たぶん、この「僕」は、2週間くらいしたら新しい女の子との恋に落ちてるんだろうな
(ティーンエイジャーはそういうもんでしょう)、としか思えない軽さなのです。
ティーンエイジャーは、まだ人生の絶望、理不尽を知らず、
希望にあふれているので、こういう歌詞や曲に共感するでしょうが、
人生の酸いも甘いも噛分けてきたオッサンには、軽すぎてお話にならない。
「ありがとう」や「SAKURA」はすばらしい曲だと思うし、
ソングライターとしての才能はものすごくある人たちなのは間違いないので、
歌詞をだれか外部の人に書いてもらうとか、曲もたまには他人と一緒に書くとかしたほうが、
もっとよくなるんじゃないかと思うんですけどね。
ワンパターンでもいいが、「偉大なるワンパターン」になるには、
もうひと頑張りが必要ではないか。
比較的充実した内容だった・・かな?
五木ひろしの「九頭竜川」は、聴くたびにけっこういい曲だなと
思えるスルメ曲だということに気づいたり、
JUJUの長い脚に感心しつつアン・ルイスって昔はすごかったんだなと痛感したり
(この選曲はなぜなんでしょう)、
藤あや子は相変わらず美人だけれど歌声は少し衰えたんじゃないかと感じたり、
書きたいことは他にもありますが、今回はこのへんで。
悪くない内容だったと思います。
次回は、モンスター級の歌唱力をもつミュージカル女優、
私の大好きな新妻聖子が出演予定!
今度、「真田丸」に出るらしいですね。それつながりで呼ばれたっぽいですが、
いったいなにを歌ってくれるのか超期待!