NHK「うたコン」、今回は73分のSP版だそうです。
テーマは「秋うたSP!ドラマチック愛の名曲」。
この前ふりは放映前に書いています。
「うたコン」の拡大版はこれまでも何度かありましたが、
いつもいつもいろいろ詰め込みすぎて、なにがやりたいんだかよくわからない
というのが多かった。今回もそうなるんでしょう。
作曲家・浜圭介の名曲選というコーナーがあるようで、
作曲家デビュー50周年ということで、本人も出るみたいですけど、何度も言うがそういうのは
番組1回をまるまる使って丁寧にやってほしい。
ほかの出演が八代亜紀、細川たかし、奥さんである奥村チヨとくれば、
やる曲はだいたい予想がつきますが、
ほかにも「心凍らせて」とか、「石狩挽歌」とか、
死ぬほどたくさんの名曲を書いている大物作曲家をわざわざ呼んでおいて、
数曲やって終わり、という扱いは、敬意が足りないとしか思えない。
それはともかく、今回の出演予定者は、丘みどり,奥村チヨ,上白石萌音,クリス・ハート,T.M.Revolution,長山洋子,浜圭介,広瀬香美,細川たかし,三山ひろし,八代亜紀,山内恵介,ゆず,橋本マナミ。
選曲は私好みで満足
今回の曲目は以下の通りでした。
「終着駅」・・・・・・・・・・・・奥村チヨ
「最初(はじめ)から今まで」・・・山内惠介
「別れの一本杉」・・・・・・・・・三山ひろし
「恋におちて-Fall in love-」・・・・丘みどり
「また逢う日まで」・・・・・・・・T.M.Revolution
「捨てられて」・・・・・・・・・・長山洋子
「言葉にできない」・・・・・・・・クリス・ハート
「雨の慕情」・・・・・・・・・・・八代亜紀
「雨」・・・・・・・・・・・・・・山内惠介
「北空港」・・・・・・・・・・・・浜圭介&丘みどり
「望郷じょんから」・・・・・・・・細川たかし
「ロマンスの神様」・・・・・・・・広瀬香美
「Woman Wの悲劇 より」・・・・上白石萌音
「見上げてごらん夜の星を~ぼくらのうた~」・・ゆず
「WHITE BREATH」・・・・・・・T.M.Revolution
「JAMAAS 真実はふたつ」・・・・八代亜紀
「北海無法松」・・・・・・・・・細川たかし
「慕麗路」・・・・・・・・・・・浜圭介
冒頭、名曲「終着駅」で、切なくシリアスな雰囲気が醸し出されて、おっ、と思ったんですが、
そのあとの寸劇がギャグタッチで、(それはそれで面白かったけれども)
ちょっと残念に思いました。
いつもながら、三山ひろしの演技は(ギャグがなくても)笑ってしまう。
もし歌が売れなくなっても、コメディ俳優でやっていけそうですね
(イヤミではありません。褒めています)。
浜圭介の天才ぶりを改めて思い知る
浜圭介の名曲をやる部分は、
さすがにキラ星のごとき名曲をたくさんもっているだけあって、
しびれる展開と選曲でした!
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ただ、山内惠介が「雨」を歌うのはちょっと人選が違ったんじゃないかな~と。
ちょっと明るすぎ。オリジナル歌手の三善英史の映像がちょっと出ていましたが、
こっちのほうが少しダークな感じでよかった気がします。
で、「終着駅」も「北空港」も、まさにドラマティックで
めちゃくちゃカッコいい曲なのは周知のことで、
いまさらどうこう言うことはなにもないんですが、
あえて言うなら個人的には、浜圭介の名曲といえば、
「心凍らせて」を外してほしくなかった。
なぜ、高山厳を呼ばないんだ!
「心凍らせて」は、テレサ・テンなど、いろんな人が歌っている、浜圭介による
超名曲ですが、誰が何と言おうと高山厳バージョンが最高です。
ちょっと話が逸れますけど、
「悲しみよ一粒の涙も」(←これも浜圭介の曲)とか、「愛は炎のように」とか、
さらには西島三重子の名曲「池上線」など、高山厳が歌うととてつもなく切ない。
人生とはなんてつらいものなんだろう・・という、
何とも表現しがたい切なさがこみあげてくる歌唱です。
(嫌いな言い方だけど)「泣ける歌」を「泣ける歌声」で歌うんだから、
もうほんとに泣きそうになります。
このダークで湿った、悲しみを押し殺すような歌声は、はっきりいって唯一無二だと思うんですよね。
テレビには出ないけど、活動はしているようなので、
ぜひともNHKに呼んでほしいですね。
さらに、最後に浜圭介自身が歌った「慕麗路」もカッコよかった。
今回は、この浜圭介特集だけでもう満足でした。
ほかははっきり言ってオマケ。
細川たかしの「北海無法松」はカッコいいんだけど・・
細川たかしは、浜圭介作曲の名曲「望郷じょんから」と、
最新曲「北海無法松」を歌いました。
この曲はなかなかカッコいいし、これの前のシングル「北岳」もよかったと思ってるんですけど、
どうしても「髪型」が気になる。
いや、これは冗談ではなくて、アップで映るとあのどう考えてもヘンな髪型が
気になって気になって、カッコいい曲の感動も半減する気がするんですよね。
歌が良ければルックスなどどうでもいい・・・というのもたしかにその通り。
でも、わざわざ万人が「ヘンな髪型」と思うような髪型にする必要がどこにあるのか。
もう、漫画「あたしンち」のお母さんにしかみえなくて、
シリアスな歌を歌ってても台無しな気持ちになるんですよ。
お前が勝手にヘンだと思ってるだけだろ・・と言われるかもしれないけれど、
カッコいい曲をカッコよく聴かせるためには、(ラジオならともかく)
カッコいい姿で歌ったほうがいい・・のは当たり前では?
次回も期待できそうかな?
長山洋子が歌う「ドラマティックな曲」なら、
「捨てられて」より「蜩」だろ~、とか、
クリス・ハートはうまいんだろうけど、なにを歌ってもドラマティックさや重厚さは
全然感じない歌唱だな、とか、
橋本マナミって美人だな~とか、
ほかにも感じたことはありましたが、
全体としては満足な回でした!
次回「うたコン」も、「心にしみる手紙でつづる愛の歌」ということなので、
私好みの叙情的で切ない、死にたくなるような曲を期待します!