プロレスラーで元参議院議員のアントニオ猪木さんが亡くなったというニュースをみました。心よりお悔やみ申し上げます。
私が子どもだった昭和50年代ころはプロレスが大人気。ゴールデンタイムに1時間もしくはそれ以上の枠でテレビ放映してました。
プロレス大好きだった亡父の影響で私もプロレス好きに。亡父に連れられ、猪木さんが社長兼スター選手だった新日本プロレスの興行にも何度も足を運びました。テレビ放送もかかさず見ていた。モハメド・アリとの異種格闘技戦のときは幼かったから寝っ転がってばかりの試合の意味がわからずガッカリしましたが、タイガー・ジェット・シン、スタン・ハンセン、ハルク・ホーガンなどとの戦いには胸を焦がされ、テレビ放送の翌日には友人に「昨日の新日みたか?」と興奮して語り合うのが常でした。「舌出し失神」のときはすぐ友人に電話して「猪木死んじゃったらどうしよう」とか狼狽え、テレビ放送終了後どうなったのか今みたいにネットなんかないからわからず、不安で眠れなかったのをおぼえています。そのときはプロレスは全部ガチだと思っていたし。そうでなかったとしてもあのシーンは衝撃だったでしょうね。
のちになってプロレスは筋書きのある格闘ショーであることを知りましたが、それがたとえガチではないとしても、ガチの格闘よりもエキサイティングにみせるために、男たちが(女子プロレスも好きだったけど)自分の肉体を極限まで鍛え上げ、命がけのぶつかり合いをみせるプロレスは、オッサンとなった今となっても好き。ガチのふりをしながらちっともガチじゃなかった、モンゴル横綱たちが全盛だったころの詐欺みたいな大相撲なんかよりずっと面白いしお金を払う価値がある。
私に多くの想い出をくれたその猪木さんが死去。ここしばらくは難病で苦しんでいるというのは聞いていましたが、とてもとても残念。あれほど鍛え上げた人であっても年齢と病気には勝てないのか。
大人になってからはぱちんこキャラとしてお世話に
高校生くらいになってからはプロレスへの興味を失っていき、猪木さんの動向にも注目することはなくなってしまいましたが、大人になって以降はぱちんこのモチーフとしてその姿を拝見することが多くなりましたね。
パチンコもパチスロも、「アントニオ猪木」の名を冠したものは数えきれないくらい登場し、私もすべては把握できてないくらい。そのなかで特に打ち込んで記憶に残っているのは、2002年登場の「アントニオ猪木という名のパチスロ機」と、翌2003年の「アントニオ猪木自身がパチスロ機」でした。
これについては以前にも書きましたからそちらも参照していただきたいですが→自分史上パチスロ最高出玉の思い出、あらためて思い起こしてみると、プロレスラーとしてはもちろん、いろんな意味ですごいキャラクターの人だったんだなあ、と。今現在のパチンコ・パチスロはマンガがモチーフになることが多いですが、ヘタなマンガキャラよりも個性的で印象的、ぱちんこにするのは最高の人物だったんじゃないでしょうか。
「1・2・3・ダァ~~!」なんてのはまさにパチスロに最適だったし、「元気があればなんでもできる。元気ですかー!」とか、名言を数えきれないほど残しましたしね。そのうえこれまた個性的な人間離れした化け物たちとの名勝負をたくさん持っているから、演出の材料に事欠くことはない。平凡な人物をモチーフにしたのではこれほど多彩な演出を搭載した台はつくれませんよね。
AT中の押し順演出が若者にビンタで、継続演出が「おねがいしま~す!」っていうのもそのキャラクターならでは。最高でしたね。
猪木さんが亡くなって、平和のこのシリーズは今後どうなるんでしょう。できれば続けてほしい。私がパチ屋の店長なら明日あたりは隠れ追悼イベントとして猪木さん関連の台を全台設定6&超絶甘釘台にするところ。そういう面白いことするホールはいまどきないんだろうなあ。
HEIWAは(そういえばユニバーサルもパチスロ出していましたね。あまりにヒドイ台だったから忘れてた)これを機会にアントニオ猪木シリーズの集大成と言えるような面白い台をつくったらどうか。パチスロは6.5号機の登場で人気を取り戻しつつあるようにみえる(ほかの地域はどうなのかな)し、ここで猪木さんへの追悼の気持ちをこめて素晴らしい台を出してくれれば、斜陽のぱちんこ業界を持ち直すことにつながるかも。ていうかそうなってほしい!