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「貧すれば鈍する」は真理であると肝に銘じておこう

世間を震撼させている広域連続強盗事件。フィリピンにいた「指示役」とされる人間が日本に強制送還され逮捕されるというところまでは捜査がすすんでいるようですが、そのさらに上ってのがいるんであればそこまで行かないと、この種の事件はまた起こるんでしょうね。

それにしても、自宅兼店舗とか事業所なんだったらともかく、フツーの家になぜ何千万円なんていう現金を置いているんだろう、っていうのが貧乏人の目線からすると不思議でしかたがない。タンス預金?所得隠し?それはわかりませんが、そういうデカいカネや金目の物を家に置いておかないとか、高級車なんかは人目につかないようにするとか、自分の資産状況なんかをウカツに他人に言ったりしないことが大事なんでしょうね。

そういえば私の家の電話にも「いらない貴金属とかありませんか?買い取ります」なんていう電話がかかってくることがある。「そんなもんねえよ」でガチャ切りしてましたが、あれはひょっとして金持ちかどうかのアポ電だったのかもしれない。そこでうっかり「あるけど使ってるから。売るものはないよ」とか言ってしまったら、そこからどれくらいのカネ持ちなのかが推測されちゃうってこともあるんでしょう。

私は間違っても金持ちではないけど、パチ屋で「あいつは勝ってる」とか思われるのはリスクが高いと思って、そう見えないように気をつけてはいます。自分が出てない時に他人が出してるからって信じられないような嫌がらせをする奴とかに何度も遭遇したし、ドル箱爆積みで目立つ大勝をして景品を買い取ってもらってその帰りに襲われることだってあるかもしれませんから。ここ数年は目立つのがイヤだからドル箱が2つを超えたらいったん流すようにしてます。大昔のパチ屋と違って流してもその出玉で再プレイできるっていう利点は活用しないと。

それはともかく、強盗事件。一連の報道をみるにつけまず気になるのは、SNS上で募集された「闇バイト」に応募して強盗の実行役となってしまい逮捕された若者たち。一撃で大金(といっても、長期の懲役に行かされるリスクを考慮すればヒドいハシタ金)がつかめる、という射幸心に惑わされ愚かなことをしてしまった彼らの姿を、パチンカーは胸に刻みこんでおくべきだと思います。

パチスロで負けてカネに困って犯行に及んだ若者もいたらしい

ニュースでみた強盗実行犯はみんな青臭いカオした若造ばかりで、そんな悪いことしそうには見えないようなのもいましたね。

1日で100万、などという募集内容をみたら、フツーの神経であれば「ヤバい仕事をさせられるんだろう」「そんなウマい話は世の中にありえない。なにかある」と考えて「やめとこう」ってなるのが当然でしょう。

しかしそれでも応募してしまったのは、やっぱりそれだけカネに困っていたからなんだろう、っていうのは想像に難くない。明日喰うカネもないとか、ヤミ金に追い立てられてどうしようもないとか、そんな状況にあったならば、藁にもすがる気持ちで「ヤバそうだけど1回だけ」っていうふうになるでしょう。これはガキだからとか年寄りだからとかいうのは関係ない。

そういうのがいるだろうし、いればマスコミは大声で報道するだろうと思っていましたが、やっぱり「スロットにハマって借金があって・・・」なんていう理由で「闇バイト」をした奴もいたらしい。カネがない理由がぱちんこだと「ぱちんこでカネに困って」とわざわざ言わずにいられないマスコミの悪意にはほんとうにウンザリしますが、じっさいそういう奴がいっぱいいるのは事実でしょう。

これから捜査がすすむにつれ、そういう話がいっぱい出てきて、「やっぱりぱちんこは悪」っていう論調が盛り上がってきちゃうかも、というのが心配。スマホゲームの課金や競馬競輪で借金!っていうのは決して大声で言わないくせに、「ぱちんこで借金!」はことさらに喚きたてるからなあ。

カネに困るとまともな判断ができなくなる

まあカネに困る理由がなんであるにしろ、「貧しい」「生活が苦しい」という状況でなければ、彼らも「1日100万」とか言われても「そんなウマい話はねえだろ。絶対ヤバいやつだよ」と冷静に判断することができたはず。もともとアホだったっていうだけの可能性もなきにしもあらずだとしても、貧しいから、カネがないから正常な判断ができなくなるっていうのは確か。いわゆる「貧すれば鈍する」というやつか。

カネや仕事に困ったとき、多少ヤバそうでもとりあえずカネをつかむのを優先したい、とにかくなんとかしたい、という気持ちになるのは私もわかる。

私が最初につとめた会社をやめてしばらくパチプー生活を送りつつ求職活動をしていた、20年ちょい前のこと。地元のパチ屋で偶然に小中学校のときの同級生に再会。いわゆる「ツッパリ」(死語?私の小中学校時代は昭和50年代ですから)で暴走族もやっていた彼は、それはそれはイカツいヤ〇ザに成長してました。当時は〇クザもまだ儲かっていたらしい時期でしたし、いかにもカネ持ってそうな感じでした。

思い出話をするなかで、彼は私に「いま仕事なにしてんの?」という触れてほしくない話題を振ってきました。「無職だよ。仕事さがしてるところ」とこたえると、彼は「仕事世話できるぞ。楽でいいカネになる。外国行って荷物持って帰ってくるだけ」とささやいてきました。

いやいやいや、そりゃあつまりヤバいブツの運び屋ってことでしょ。ムリムリ・・と断るも、彼は「いやお前なら絶対大丈夫だ。前科とかないだろ?スーツ着ていけばまじめな会社員にしか見えないから疑われない」と誘ってくる。

これはSNSの闇バイトの勧誘と構造的には同じだったかも。私はいかにもカネなんか持ってなさそうナリをしていたし、それで「仕事さがしてる」なんて言ったもんだから、オ、こいつは使えるかな、と彼は思ったのかも。闇バイトもカネに困っている若者を釣るわけですから同じようなものですね。

で、私は昔から刑事司法には興味があってそのへんの知識はそれなりにあって、そんなことして捕まれば「ただ運んだだけなのにこんなに重いの?」っていうくらいの重い刑に処されるっていうのはある程度知っていました。しかし裏社会の事情は知りませんし、たしかにカネは欲しかったから、もっともらしく「フツーの人なら怪しまれることはない」とか言われると、ひょっとして大丈夫?とかちょっとだけ思ったのを覚えてます。

しかしやっぱり、捕まれば人生すべてを棒に振るくらいのことになるのはわかっていたし、子どものときは仲の良かった同級生とはいえもう今は別世界の住人、とても信用できない、ということでうまく断って、それ以来一度も会ってません。生きてるのかな。

楽して稼げるという誘惑になんとか勝てたのは、捕まった時にどうなるかということが知識としてあったこと、そして幸いにして「獣王」や「ネオプラネットXX」でそこそこ勝ってて「しばらくはこれで凌げる」という自信があって、「明日喰うカネもない」というほどにはカネに困っていなかったこと、というのが要因だと思うんです。そのどちらもなかったら「1回だけ」とかいって犯罪に加担したかもしれない。

昨今の特殊詐欺や広域強盗事件の実行役となった若者たちは、たぶん日本の警察はそれなりに優秀だから絶対つかまるっていうのも想像できず、捕まったらどうなるかという知識もなく、そしてどうしてもすぐに大きなカネがほしいという事情があって正常な判断ができなくなったんでしょう。

人を殺さなくても強盗は長期の懲役確定になるってのを知ってればブレーキが利いたかもしれない。指示役から「殺してもいい」と言われたとしても、強盗殺人になれば無期懲役or死刑、無期で済んでも現在の日本の無期懲役は実質ほぼ終身刑、っていうのを知ってれば(この点をいまだに誤解してる人はものすごく多い。無期でも仮釈放でホイホイ出られた昭和時代とは今は違う)また違う判断をしたかもしれない。個人情報を渡しちゃったから家族に危害を加えられるかも?ならばそのまま警察に助けを求めたほうがまだマシな結果になるだろう、と考えることができたかもしれない。そういうことを考えられる冷静さを保てる状況にあったなら、の話ですが。

カネがなくて正常な判断ができなかったばかりに彼らは人生を棒に振った。まさに「貧すれば鈍する」を地で行ったわけだ。

負けて焦っているときは判断力が低下する、という自覚をもつことが大事

「貧すれば鈍する」っていうのはまさに真理であることは、ぱちんこ打ってても感じることがあります。負けが込んでいると、とにかく早く負けを取り戻したいと思って無謀な勝負をしてますます負けを増やしたりとか、そういう苦い経験がある人は多いはずです。私も昔はそればっかりでしたからよくわかる。

負けを取り返す、という思考を捨てよう

負けまくって台パンしたりするようなのも「貧すれば鈍する」そのものですね。なかには勝っててもボタン強打しまくりの狂人もいるから困っちゃうけど、台パンするような精神状態になったらもうきちんとした打ち方や立ち回りをすることは不可能。さらに負けを重ねることは必定なので、自分がそうなっていると感じたら、もう帰らなくてはなりません。

そういうふうに、「貧すれば鈍する」が真理であると理解したうえで打つことが重要だと思ってます。それを理解してれば、負けが込んで冷静さを欠いたまま勝負を続けるとますます負ける、ここはアタマを冷やすために帰ったほうがいい、という思考に至ることができるはずです。負けていてもどこまでも冷静にいつもどおり立ち回れればいんですが、そんなふうに自分を客観視することは意外と難しい。私もあとになって収支表をみて「このときは正しい判断ができてなかった。間違っていた」と反省することがけっこうあります。

 

前に書いた大王製紙事件のこともそうですが、

ギャンブル依存症への理解を深めるべく、カジノで100億以上負けた男の著書を読んだ。~前編~

ギャンブル依存症への理解を深めるべく、カジノで100億以上負けた男の著書を読んだ。~後編~

失敗しちゃった人がどうして失敗しちゃったのか、そこをよく考えてみることで自分が同じ失敗をしないようにすることにつながると思います。その意味で今回の広域強盗事件、実行役になってしまった若者たちの裁判の行方には注目です。

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