母の認知症の進行を振り返る話の続きです。
以前、地域包括支援センターへ相談にいく にて、
地域包括支援センターに相談して、とりあえず介護保険を使わない、
市でやっている「生きがいデイサービス」に行かせた話をしました。
週に1回、朝8時半くらいにバスで迎えに来てくれるんですけど、
送り出すだけでもけっこう大変でした。
このころは、さっき言ったことはすぐ忘れる、でも
体はものすごく元気で、「なにかをしたい、しなきゃいけない」
という意欲だけはまだまだあったので、
うっかり「今日はデイサービスに行く日だよ」と言ってしまうと、
(えっ、デイサービス?あたしが?と、自分じゃないと言い張るパターンもあったが)
「えっ、そうだっけ?「大変!支度しなきゃあ!えーと、財布は?ハンカチは?・・・」
と、ワサワサ動き回り始めます。
ワサワサされるのもかなりウザいんですけど、モノをさがしてあちこちかきまわし、
かきまわしたことは忘れるので、散らかり放題になる。で、こちらが管理している
「だいじなもの」も、どこかへ勝手に動かしてしまうのです。
なので、この時期はとにかくいろんなものを失くされました。
(財布については一番大騒ぎするので、
いつでも「ハイ。財布ここにあるよ!」と言えるように、
10個くらい財布を用意していました。
こうしてたくさんストックしておけば、なくされてもすぐになだめることができます。)
私は探し物をすることが大嫌いなので、
「持ち物はオレが用意してあげるから、あっちこっち探さないでおとなしく待ってて」
と言うんですが、その言われたことも忘れるのでムダです。
で、何度言ってもあっちこっちかきまわすので、イライラして怒鳴ることになる。
怒鳴るのは嫌なので、ワサワサ余計なことをされないように、迎えがくる直前、ギリギリに
「今からデイサービスへ行くよ!持ち物は全部用意した!ハイ、これ持って!」
という感じであわただしく送り出すようにしました。
そうすると、もう迎えが来ちゃってるのに「行かない」とか言い出したりして、
無事に行かせられたときはすごい達成感を味わったものです。
その「生きがいデイサービス」も、1年半ほどでお別れすることになります。
生きがいデイサービスは「介護予防」
行きはじめて1年くらい経ったころ、職員さんと話をしていると、
「最近、物忘れがさらに激しくなってきましたねえ・・・」と
言われることが多くなりました。
生きがいデイサービスは、介護認定(要介護1とか2とか、介護保険を使うにあたって、
保険者が被保険者を「介護が必要な状態」と認定すること)を受けていない人が、
要介護にならないために予防的に利用するもので、
要介護になったら利用できないのです。
職員さんは、暗に「そろそろ介護認定を受けたほうが・・・」
ということを言っているわけです。
なるべくお金をかけずに、母に外の空気を吸わせたいと思って、
生きがいデイに行かせたのですが、来るべき時が来た、と思って、
介護認定を受けることにしました。
認定の結果によって、使えるサービスと金額が異なる
保険者は市町村で、市の職員が母に会いにきて調査をするのですが、
それについてはまた次の記事で書いていきます。
この段階では、とにかく母に外の空気を吸わせたかったのと、
母の相手を1日中している日が続くと、私も父も疲労困憊してしまうので、
私と父が楽をしたいということで、
引き続きどこかのデイサービスを利用したかったのです。
介護認定は
・自立
・要支援1or2
・要介護1~5
というかたちで認定されます。
これがどれになるかによって、どれだけ介護サービスが使えるかが異なってきます。
というわけで、認定を受けるための申請をするために、
ふたたび地域包括支援センターへ出向き、
申請書と介護保険被保険者証を提出。
しばらくすると、市の高齢者福祉課から電話がかかってきて、
訪問調査に行きたいから、都合のいい日をおしえてくれと言われました。
介護認定についての話は、また次回の記事に続きます。