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天皇陛下は認知症?

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「Google Analytics」をチェックしていたら、

当ブログに「天皇陛下 認知症」というワードで見に来られた方が。

一部週刊誌がそれを疑うような記事を載せていることは知っていましたが、

生前退位や女系天皇に関する議論など皇室に対する関心が高まっているうえ、

認知症がありふれた病気になってきていることもあり、

マスコミとしてはそういう話題を書けば売れる、という思惑があるのでは・・

という気がするのですが、思うことを書いておきます。

那須御用邸での静養の御様子

今日テレビで、那須御用邸で静養されている天皇皇后両陛下の御様子をみました。

テニスをみたりとか、地元の人と話とかされていました。

テレビで見た限りでは、認知症を患っているようには見えませんね。

年齢相応の衰えは感じられますが。

 

陛下と話をした地元の方の談話もやっていましたが、

もし認知症を発症されているのならば

宮内庁は地元民とふれあうようなことはさせないでしょう。

地元民が「なんか陛下はおかしかったぞ」とか、

テレビでは言わなくても知り合いとかにいいふらしたら一気に拡散するかもしれない。

そう考えれば、少なくとも深刻な病的認知症になっている可能性はまだないのでしょう。

 

しかし、私の母のことを思い返してみると、

それだけのことでは認知症かどうかはわからないな、と。

母の認知症初期のころは、

まあとにかくごまかすのが上手でした。

本人はどういうつもりだったかわかりませんが、

一般的に初期の認知症のときは

自分がこわれそうになっていることを他人に悟られまいとする意識がはたらくようで、

私の母も、相手がだれかわからない、相手の言っていることがわからないという状況でも、

笑顔で適当にごまかす、ということをしていました。

 

まだ母を自宅で介護していたころ、

私の叔母、つまり本人の妹が会いに来たことがありました。十数年ぶりくらいの再会です。

叔母がいろいろ話しかけるんですけど、

母はおそらく叔母が誰なのかわかっていない様子。

しかし、話には適当に相槌を打って、

相手に自分が理解できていないことを悟られないようにしていました。

私は前もって叔母に「たぶん叔母さんのこと覚えてないし、まともな会話にならないと思います」

と伝えてはいましたが、叔母はとても悲しそうでした。

 

結果、ギクシャクした、とても実の姉妹の会見とは思えない内容になったのですが、

これが「天皇陛下と一般国民」だったら、

もっとごまかすのは簡単、な気がします。

おたがいなにも知らないし、

当たり障りのない会話だけになってもまったく不自然ではない。

 

今回は、両陛下が昔テニスをしたテニスコートを訪れ、

「お二人が出会った当時の思い出などを話した」そうです。

認知症初期のころは、最近のことは忘れても昔のことは覚えていますから、

そういう思い出を語られたとしても、まあ認知症が始まっている可能性は否定できない。

 

要するに私としては、

みたかんじは認知症には見えないけれど、

報道をみたりきいたりするだけでは認知症かどうかは判断できない、と思っています。

だから、ちょっと儀式の段取りを間違えたとか、

ちょっとぼーっとする瞬間が増えたとか、

そんな程度のことで「陛下は認知症!」とか騒ぐのはナンセンスだと思うのです。

歳をとれば誰でも・・・

だいたい、陛下ももう83歳。

この年齢になれば、個人差は多少あっても

物忘れとか新しいことが覚えられないとか

ぼーっとする瞬間があったりするのは当たり前ではないでしょうか。

 

もちろん、さっきも書いたとおり

病的な認知症の始まりである可能性は否定できません。

周囲が「おかしい」と思い始めた段階では、

年齢のせいなのか病気なのかはなかなか判断できない場合が多い。

 

しかし、ネット上の論評などをみると、

ちょっとしたミス(いままでの陛下なら考えられないことで「ちょっとした」ことではない、という論調もありましたが、老人の衰えというのはそういうあらわれ方をするものではないか)

をつかまえて「天皇陛下はヤバい」「天皇陛下は認知症では」とか心配している人が多いようです。

 

そういう国民の不安や心配が懸念されるから、陛下はわざわざ「お言葉」で、

退位したいという意思表示をされたのではないでしょうか。

ご自身で、「このままではまともに仕事ができなくなる日が近い」

ということがわかっていらっしゃるのでしょう。

激務によるストレスから解放してあげるべきでは

ヒトがストレスを加えられると、副腎皮質から「コルチゾール」というホルモンが分泌され、

脳の海馬(記憶をつかさどる部分)を委縮させるそうです。

さらに、アルツハイマー病の原因物質とされるアミロイドβが脳に沈着するのを加速させる、

という話もあります。

 

このストレスホルモンは何十年もかけて徐々に脳に悪さをするそうですが、

生まれながらにして天皇になることが決められていたという

あまりにも特殊すぎる人生は、一般人にはとても想像のつかない

ストレスフルなものでしょう。

そう考えれば、ストレスにより認知症になってもなんの不思議もない。

 

総理大臣とかも激務かもしれないが、

やめようと思えばいつでもやめられる(無責任なやめ方をした奴ばっかりですよね)

し、絶大な権力を手に入れ、経済的にも豊かになれる。

 

皇室に生まれれば、やめたくてもやめられないし、

権力どころか人権すらもないし、カネはあっても自由に使えない。

たまにはラスベガスのカジノで遊びたいぜ・・と思ってもできず、

バカンスは那須とか下田とかお決まりの場所で過ごさなくてはならない。

 

実際に皇族方がどう考えていらっしゃるかわかりませんが、

私は、国のためにこんな不自然な生き方を強いられる人たちがいることに耐えられない。

 

いいかげんに皇室の在り方を見直し、

陛下の認知症を心配するなら、一刻も早く引退させてあげるべきです。

そういう意味では生前退位が実現する運びになってほんとうによかったと思います。

 

しかしもっと言うなら、高齢による生前退位は特例法ではなく恒久法にし、

皇族がもっと自由に、人間らしく生きられるように

抜本的に制度を見直すべきだと思っています。

イギリス王室みたいに不倫とかするくらい自由でいいんじゃないでしょうか。

そういうふうになれば、「男系で続く皇統は貴重で尊い」とかバカバカしいことを言う

知識人が減ってくれるのでは。

 

いろいろ書きましたが、私は今上陛下を尊敬すべき人物だと思っています。

だからこそ、はやく引退して穏やかに暮らしていただきたい。

いままで人生のすべてを国のためにささげてきたんだから。

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