初心者向けの講座の続きです。
以前の記事「ボーダー理論」では勝てないという病③~ほんとにボーダー超えてる?~
にて、ボーダーを超える台を打っているつもりが、実はボーダー以下の台だった、
ということは頻繁にあるということや、
さっきまでボーダーを超えていたのに突然回らなくなったりして、
結局ボーダー以下の台だった、なんてことも普通にある、ということなどを書きました。
今回はこの悩ましい「回転ムラ」について、書いていきます。
突然、玉がヘソをよけて通るようになる!まるで意志を持つかのように!
回る台を打ち続けていれば勝てる、ということは何度も書いてきましたが、
これがそう簡単なことではない。
パチンコは、パチスロと違って、釘調整という物理的なものが視覚的にみえているわけで、
パチスロよりも簡単に「勝てる台」がつかめそうな気がしますね。
まあそのとおりなんですけど、実際に釘調整を長いことやっている
メーカーの営業マンやホール店長ならともかく、
わたしも含め大部分のプレイヤーは、パッと見だけで
どれだけ回る台かを判別するのはまず不可能、
「打ってみなければわからない」、ということになります
台選びについてはまた別の記事で書きますが、
パッと見だけで何回回るかはわからなくても、
絶対に回りそうにない台を避けたりとか、
店側がなんらかの意志をもって釘調整を変更した台、などは
見抜くことができます。
そのようにして厳選して台を選び、最初のうちは
「おお、よく回る台だ」と思って調子にのって打っていても、
多くの場合、突然回らなくなったりするときが訪れますよね。
さっきまでめっちゃめちゃ回っていたのに、突然、玉がヘソをよけるかのように、
ヘソに入らなくなる。だれでも経験すると思います。
この「回転ムラ」をどう考えるべきか。
必ず起こる、普遍的な現象
このムラについて、店側が意図的にやっているとか、
時間により電圧の操作がされるとか、そういったことを言う人がいますね。
まあたしかに、わざとやっているとしか思えないくらいのムラが発生することも
あるので、こういう考えに陥る気持ちもわかるし、
私も昔はそう考えていた時期もありました。
でも、冷静に考えてみると、これまで長いことパチンコを打ってきて、
こういう目に合わなかったことってほとんどないのです。
つまり、いついかなる時もどんなメーカーの台でもどのホールで打っても
同じことが起こるのです。これはもう普遍的な現象であって、
誰かの意志とか操作で起こる、とは考えられない。
遠隔操作されているのならそういうことが起こらないホールだってあるはずだし、
台の仕様ならそういうことが起こらない台だってあるはずですよね。
でも、どの店でもどの台でも必ず起こります。
ヘソへの入賞は(物理的な)確率で管理されている
打ち出された玉は、数か所の関門をくぐりぬけて、ヘソ(スタートチャッカー)に到達、
ヘソへ入ればデジタルが回転します。
玉の描く軌跡をよくみていればわかりますが(最近のパチンカーは玉を全然みてませんね)、
玉がアウトにされるポイントとなる場所が数か所ありますね。
それはたとえば風車であったり、
道釘(液晶の下のあたり、ヘソまでまっすぐのびて多数打たれている釘)であったり、
ジャンプ釘(ヘソの釘の左右に1本づつある釘)であったり、
ヘソの釘(命釘)であったりするわけですが、
その関門それぞれ、そこでアウトにならず無事に通過する物理的な確率があるのです。
その確率を、釘調整によって大きくしたり小さくしたりするわけです。
これは非常に重要なことです。
スタートチャッカーに入ってから大当たりを抽選するという、
コンピューターが抽選するデジタルな確率ではなく
物理的な確率であるため、
大当たり抽選と同じように、統計的なカタヨリが発生するのは当たり前、
ということがなかなか理解できない。
理解しにくいから、意図的に操作されているんじゃないかとか思ってしまう。
釘調整がマイナスなら、ヘソに入賞する確率は低くなる。
釘調整がプラスなら、ヘソに入賞する確率は高くなる。
というように、
回る、回らない、は、確率で管理されているので、
(大当たりが偏るのと同じように)よく回る瞬間と全然回らない瞬間があるのは
当然のこと、としてとらえなければなりません。
なので、最初の1万円で240回回った台が、
次の1万円で180回しか回らない、ということも普通にあることであり、
あくまでも「トータルで」とらえなければなりません。
長い目でとらえる
毎度毎度ひとつ覚えのようにおなじことを言いますが、
パチンコ・パチスロにおいては、長い目で、トータルで
とらえることが大切です。
さきほどの例でいえば、最初の1万円で240回、次の1万円で180回回ったんですから、
2万円で420回、つまり千円あたり21回、と考えるべきです。
さらに言えば、よく、現金投資している間は回転数を数えてるのに、
大当たりしてから持ち玉遊技になるとカウントするのをやめてしまう人がいますね。
ていうか大部分の人がそうなんですが、これはできるだけ避けたい習慣です。
もちろん、換金ギャップがある状況ではなるべく持ち玉で勝負するのが原則ですが、
もし等価交換であるならば、大当たりして確変などが終わったら、
いちど流して、また現金投資もしくは再プレイをして、
千円あたりの回転数がいくつなのか、カウントできる状況で打つべきです。
持ち玉をジャラジャラやりながら打つと、正確な回転力が計れません。
常に回転力を計り続ける努力を
私がいつもパチンコを打っているA店では、
27.5玉交換、貯玉再プレイは1日2000個まで、
当日の貯玉分については無制限、というシステムなのですが、
こういうシステムのもとでは、
この「当日の貯玉は無制限」というところを最大限に活用するべきです。
最近は、出玉をドル箱に入れない、いわゆる「パーソナルシステム」
を導入している店も増えてきましたが、
このA店は一部にしか導入していません。
ドル箱を使用している場合、正確な回転力を計れないので、
私は出玉はすべて流して再プレイをすることにより、
回転数を常に計るようにしています。
大部分の人は、最初の投資のときだけ回転を数え、
持ち玉遊技になると数えないのですが、
これでは不十分です。さきほど言ったように、
回転数はトータルで考えなければならないからです。
上振れと下振れを考慮しながら立ち回る
パチスロのノーマルタイプの高設定を狙うのと同じように考えます。
たとえば、本来は16回しか回らない釘調整の台で、
5000円で150回(千円あたり30回)回ったりすることは、
なくはないでしょうが可能性はかなり低い。
そうすると、それだけ回ったならこの台はけっこういい台なんじゃないか、となる。
逆に、5000円で50回(千円あたり10回)しか回らなかったら、
下振れを考慮しても、よく回る実力のある台である可能性はぐっと低くなりますね。
なので、圧倒的に回る瞬間がよくある台は、たまたま回らない瞬間があっても、
続行する価値がある、ということになりますね。
打つ台を選ぶときは、それなりに「釘が開いてるんじゃないか」とめぼしをつけて
座るわけですが、統計上の下振れと上振れを考慮し、
さらには玉の描く軌跡(ヘソに玉がたくさん寄っていくんだけどたまたまヘソに入らない、とか)
をよく見て、ほんとうに回る実力のある台なのかを見極めながら打たなくてはいけません。
だから、パチンコを打つときは液晶演出などみている暇はほんとうはないのです。
次回から、釘調整について書いていきますが、
私は釘読みはほとんどできません。でも、回る台はつかんでいます。
釘読みできない人が、良く回る台をつかむには、
という視点で書いていこうと思います。