認知症の母:「正常圧水頭症」と診断される

      2017/08/30

前の記事→認知症の母~施設での転倒事故~

にて、認知症を患う私の母が施設(介護老人保健施設)で転倒し、

「慢性硬膜下血腫」と診断されたことを書きました。

で、その治療のために通院するうちに、別の病気が発覚しました。

今回はまた、「認知症が進行しているから、と思っていた症状が実は別の病気だった」という話です。

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「正常圧水頭症」と診断される

脳は、骨にぶち当たって壊れないように、「脳脊髄液」という水がクッションのように守っています。

で、その水は「脳室」と呼ばれる、脳の写真を撮ると真ん中へんに写る小さな空間のなかで

常に新しくつくられ、入れ替わっていくそうです。

 

「正常圧水頭症」は、

何らかの理由で、この脳脊髄液の入れ替わり(吸収)がうまくいかなくなり、

水がどんどん溜まって脳が圧迫される・・・という病気。

正常圧水頭症(iNPH)とは

 

「正常圧」というのは、最初はこの水のために頭蓋骨の中の圧力が上昇するものの、

脳室の拡大にともなってだんだん正常な圧力に戻る・・ということらしいですが、よくわかりません。

とにかく、ほったらかしにするといろいろヤバいことになるらしい。

 

いや先生、最初に母の脳をみたときはそんなこと言ってなかったじゃないですか、と訊くと、

アルツハイマーだけでも脳の萎縮によって脳室が大きくなるらしいのですね。

しかしそれが短期間に大きくなっているということで、こりゃあ水頭症じゃないか、と

なったということのようでした。

認知症に似た症状があらわれる

で、「正常圧水頭症」の症状はというと、

 

・歩行障害(ふらつき、歩幅が狭い、すり足になる)

・意識障害(ぼーっとする、眠そうな感じ、声掛けに反応しない、会話に支障が出る)

・排尿障害(尿失禁)

 

というのが特徴的なんだそうです。

 

このころの母は、まさに上記のような症状が出てきて半年くらい経っていました。

私も老健の職員も、「認知症の進行」ととらえていたのですが、

ひょっとするとこれが水頭症のせいだったのかもしれないという話に。

 

まあ、その前にアルツハイマーで脳が委縮していたのは間違いないので、

すべてが水頭症のせいとは言い切れないですが、

歩けないとか呼びかけに反応しないとかいうのは、

水頭症を治療すれば改善する可能性がある・・・ということでした。

 

これには私も色めき立ちました。

歩けないのはやむを得ないと思っていた(転倒の心配も少なくなる)のですが、

コミュニケーションがとれないのがほんとうにもどかしく、悲しいと感じていたので、

それが改善するのなら万々歳です。

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治療は手術

治療はシャント術といって、

頭の中にたまっている水を別の場所に排出するための管を入れる手術。

全身麻酔で2時間の手術だそうです。

数年前に白内障の手術を全身麻酔でやりましたが、年齢(もうすぐ80歳)的に

大丈夫なんでしょうか・・・と訊くと、85とか90なら難しいが、元気だし問題ない、とのこと。

 

もちろん完全に安全な手術というのはあり得ないので、

感染症を発症したりするリスクとかもあるわけですが、

やってみる価値はある、と先生は言うし、

放っておけば悪くなる一方なわけで、

では手術をお願いしますという話になりました。

しかし、手術が成功するしない、ということよりも心配なことがありました。

どんな変化が起こるかまったく予測できない

先生いわく、

手術をすれば症状(歩行障害、言語障害、尿失禁など)が劇的に改善することが多い、

でも、どんなふうに変化するかは、やってみなければまったくわからない、らしいのですね。

 

まったく変わらない可能性もあるし、改善したとしても、どのように改善するのかはわからない。

このときはちょうど特養への入居が決まったころで、

懸念したのは、「またウロウロ動き回るようになったら困る」ということでした。

 

以前の母のように、安全を確保するのが困難になるほどに勝手に動き回る状態に

戻っちゃったら困る、ということです。

 

これはまったく身勝手な心配であるのは承知の上ですけど、

まだ歩けるころの母はとにかく落ち着きがなく、

勝手にウロウロ歩き回り、そして転ぶ・・・ということを繰り返していて、

その状態に戻ったら、特養のほうで

「これでは面倒みきれません」となるのではないか。

 

実際、以前に別の特養から「順番が来ました」と言われたときには、

「これだけ歩き回る状態だと、なにが起こるかわからない」

とか言われ、心配なので入居を断った、という経緯があったのです

申し込んでいる特養から電話が来た③~決断を迫られる~

 

こういう懸念を先生に話すと、それも含めて手術するかどうか考えなさい、と。

きくと、たしかにいきなり歩き回るくらい元気になる人もいるらしい。

まあ、母の場合、しばらく車いす生活が続いているのでいきなり歩くというのは

考えにくいのですが、ベッドでモゾモゾしてベッドから落ちるとかいうこともまた始まるかもしれない。

 

入居予定の特養の相談員さんは、「仮にそうなっても入居をお断りすることはない」

と言ってくれましたが、

ともかく、手術自体は難しい手術ではないけれども、

その先のことはまったくわからないということで、

不安だらけながらも手術をしてもらうことにしました。

 

その後どうなったかはまた別の記事にて。

認知症の母:水頭症の手術後

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