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射幸性を抑えることが依存症対策になるか

警察庁のパチンコ・パチスロの規則改正案についての記事、

警察庁がパチンコ・パチスロ規則改正案を発表

これからどうなるかまだわからないなかで書いたのですが、

わが過疎ブログとしては非常に多くの方が見に来てくれまして、

関心の高さがみてとれました。

この規則改正は、射幸性を抑えてのめり込みを防止し、ギャンブル依存症対策とすること

が趣旨であるとされています。

はたして、射幸性を抑えること、出玉性能を規制することがほんとうにギャンブル依存症対策

になるのか、私見を述べてみます。

自分が、負けまくっても打ちまくっていた時代のことを思い出してみる

はたして、出玉性能を低くして射幸性を抑制することが依存症対策として有効なのか。

私にも、振り返ってみるとあのころは依存症だったな・・という時代がありましたので、

パチンコ依存症からの脱出①~パチンコ・パチスロ自分史~

そのときのことを考えてみます。

 

たしかに、私がパチンコに本格的にハマったのは、

「ブラボーキングダム」「びっくりマン」「綱取物語」などの爆裂連チャンパチンコからでした。

このときはパチンコに関して正しい知識が全くなかったので、

とにかく「爆連して大量出玉を獲得したい」という気持ちでイカレちゃってました。

それを思い出してみると、やはり一撃必殺の出玉性能というのは、

人をパチンコ・パチスロにハマらせる力はたしかに持っていると思います。

 

しかし、パチスロに関しては、

本気でハマったのは4号機の名機「ニューパルサー」が最初でした。

 

はじめて打ったパチスロは(当時としては)壮絶な爆裂性能を誇っていた

2号機「アラジン」で、もちろん何度かは「アラジンチャンス」(シングルボーナスの集中)

も体験しましたが、別にハマらなかった。

同じく、シングルの集中と、高設定の出玉性能が凄まじかった「コンチネンタルⅢ」も、

大量出玉を獲得したことが何度もあったけれども別にハマらなかった。

3号機「ドリームセブンジュニア」の、異常な連チャンをする裏モノが、

いつも綱取物語を打ちに行っていたホールにあったんですけど、それにも別にハマらなかった。

 

しかし、4号機「ニューパルサー」が登場したときは、ほんとうにハマりました。

まあ、当時パチスロを打っていた人ならほとんど例外はいないんじゃないかというくらい、

社会現象並みにそこらじゅうニューパルだらけでしたから、

別に珍しくもない話なんですけど、

ここで思うのは、「ニューパルサー」は別に爆裂するマシンではなかったということですよね。

 

チェリーが前兆の裏モノのニューパルものちに打ちましたけど、

なぜ、基本的にノーマルのニューパルサーにハマってしまったのか。

 

その理由を思いつくままに挙げてみると、

・まだガキだったので、あのまさに鉄火場というべき「アラジン」や「コンチⅢ」のシマに入り浸るのは勇気がいることだった。

・一撃の出玉は魅力的だったが、とても引けそうに思えず、巨額投資をする経済力もなかった(当時は、パチスロよりも爆裂パチンコのほうが投資スピードがゆっくりに感じられた。実際はどうかわからないけれど)。

・ニューパルサーのゲーム性が画期的な完成度で、死ぬほど面白かった。

・「アラジン」「コンチⅢ」と違って、見た目がカワイくてとっつきやすかった。

 

私を含め多くの人が「ニューパルサー」によってパチスロにハマったことを考えてみると、

人をギャンブル依存症にするのは決して高い射幸性だけではない、ということがよくわかります。

 

私の場合だと、

「面白さ」「敷居の低さ」

でハマったわけです。

 

ギャンブル依存症と言われる人の大半が、パチンコ・パチスロによって依存症になった人たち

であるのは、ここに理由があるのでは。

私が「ブラボーキングダム」にジャバジャバおカネを突っ込んだように、

射幸性もたしかに一因ではあるけれども、それがすべてではない。

だから、おそらくは射幸性を低くしたところで依存症患者は減らないだろうと思っています。

今回のような規制では、おそらく、全体のぱちんこ人口が減り、

パチ屋には依存症の人「しか」行かなくなる、というだけになるでしょう。

競馬や競輪、宝くじのほうが射幸性が激高

高い射幸性によってギャンブル依存症が生まれるのなら、

なぜ、ギャンブル依存症といわれる人の大半がぱちんこ依存症なのか。

もっと射幸性の高いギャンブルがいくらでもありますよね。

競馬とか宝くじとか。

 

違法なものでなければ、一人の人がパチンコ・パチスロで1日に動かせる金額など

(後述する競馬などと比較すれば)たかが知れています。

機械割が120%の台が目の前にあるからといって、

1日に1000万円BETすれば1200万円かえってきて200万プラス!にできるかというと、

絶対にできない。1ゲームで3枚しかBETできないし、パチンコも決められた時間内に

決められた玉数しか発射できないようになっている。

 

対して競馬や宝くじはどうか。

 

いつだったか忘れましたが、競馬のG1レースで、ヒシミラクルという馬の単勝に

1200万円を投資し的中、2億円の配当を手にした人がいた・・という話が、

ワイドショーでも取り上げられたくらい話題になりましたよね。

ネット上のゴシップですから本当かどうかわかりませんが、

普通のサラリーマンで、50万円から単勝で転がして2億円まで到達したらしいです。

 

パチンコ・パチスロではこんなことは不可能ですよね。

このケースでも、勝ったから「すごい!」という話になっているけれど、

負けていたら、そもそも50万円も突っ込んだ時点で「バカか」という話でしょう。

ほぼ毎日パチンコ・パチスロを打つ私でも1200万円を投資するには1年かかっても無理なのに、

わずか数分で終わるレースに1200万円BETできてしまうのが競馬です。

 

パチンカーだったら、1200万使っている人がいたら、

「依存症」「病気」「パチンコは適度に楽しむもの」とか言われちゃうのに、

競馬場もしくは場外馬券売り場で「ヒシミラクルの単勝1200万円」って言ったとき、

(知らないけれど、1200万の馬券は機械では買えないでしょうから。買えるんですかね?)、

売る方の人は「大丈夫ですか?」「間違いでは・・」「本気ですか?」「依存症ですか?」

と言わなかった(言ったかもしれないけど)のか。

 

宝くじなんかもっと射幸心「だけ」ですよね。

競馬はまだ、予想するプロセスを楽しむ、という側面がありますけど、

宝くじは予想もへったくれもない。

当たる確率は激低ですが、宝くじが当たった時の破壊力は一撃で人生を変える破滅的なパワーをもち、

それに比べればパチンコの射幸性などハナクソ以下ですよね。

ジャンボ宝くじを毎回5万円勝っても「病気」と言われないのに、

パチンコで5万負けた、と言うと「依存症」「バカ」と言われてしまう。

 

このように、パチンコ・パチスロの射幸性などたいしたことないのに、

ギャンブル依存症の大半はパチンコ・パチスロによるものと言われています。

競馬依存や宝くじ依存もいるにはいるでしょうが、

数は少ないし問題にされない。

 

こう考えてみると、ギャンブル依存症対策のために射幸性を問題にするのは間違っているし、

パチンコ業界を狙い撃ちするのは、なにか恣意的なものがあるんだろうな、

と思うのです。

「面白さ」と「敷居の低さ」がぱちんこ依存症の原因だと思う

まあ、(宝くじはわからなけれど)競馬人口はぱちんこ人口よりも少ないでしょうから、

実は依存症の割合はぱちんこも競馬もそんなに変わらない、という可能性もありますし、

単純に比較できるものじゃない、と言われるかもしれません。

 

いずれにしろ、ギャンブル依存症になる原因は射幸心「だけ」ではないので、

出玉性能を抑制する「だけ」では依存症対策としては片手落ちだと思うのです。

 

個人的にはさっきも言った「面白さ」と「敷居の低さ」からうまれる

「ハマりやすさ」がぱちんこ依存症が多い原因だと思っているので、

そのへんについて、別の記事にして書いていきます。

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