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2020年東京オリンピックのボランティアは、中高年を有償で活用しろ

2020年東京オリンピックまであと2年を切り、

いろいろ動きが活発になってくるようですね。

オリンピック組織委員会は大会運営のためのボランティアを80,000人

集めようとしており、→東京2020大会ボランティア

公式サイトには(10月5日時点で)31,982人が応募を完了した、と書いてありました。

 

全然集まらない、とかいう話を聞いていたけど、

けっこうやりたい人はいるんだな・・・と思いましたが、

私なら、もし家族や知人が「ボランティアやりたい」とか言ってたら、

「やめておけ」と言いたい。

なんでタダで使おうとすんの?

大会ボランティアの応募資格は

1. 2002年4月1日以前に生まれた方
2. 活動期間中において、日本国籍又は日本に滞在する在留資格を有する方

となっていて、それを満たしていればだれでもどんどん応募してください、

ということのようです。

 

1日8時間程度、10日以上の活動が基本で、

「交通費相当」として1,000円/日を支給・・・するそうです。

宿泊する場合は自分で手配し、自分で費用を負担。

仕事は、

大会ボランティアは、競技が行われる会場や選手の生活ベースとなる選手村、その他大会関連施設等で、観客サービスや競技運営のサポート、メディアのサポート等、大会運営に直接携わる活動をします。

だそうで、頭数が集まればいい、というほどの単純な仕事ではないものもありそうです。

 

私は「ボランティアを募集、報酬はナシ」という話を聞いて、

単純に「なんで無報酬なの?」という疑問をもちました。

 

すでにさんざん批判されていますが、

猛暑の中8時間つかわれて無給・・・。

新国立競技場の建設には1500億だかいうカネを使うくせに、

大会運営に必要な人手はタダで使おうとすんの?

 

スポンサー企業からおカネがいっぱい集まっているんだから、

そっから賃金を払えばいいじゃないか。

スポンサー集めなどマーケティング活動を担当する電通はもちろん、

スポンサー企業が、使ったおカネ以上の宣伝効果を得て莫大な利益を得ることを考えると、

企業の利益のためにタダ働きさせられるような気になってこないでしょうか。

人件費は必要経費なんだから。

払うべきものは払うべきなのでは。

 

オリンピック組織委員会の人たちが、

おカネがない中でものすごい薄給で頑張っている・・・

というのならまだわかりますが、

どうもそうではないらしいし。

 

ボランティア自体は貴い行為だと思います。

私にはできない。

被災地にわざわざ出向いてボランティアに参加する人などはほんとうに尊敬に値すると思います。

しかしオリンピックは無給で手伝うべきものなのでしょうか。

被災地とは事情が違いますよね。

オリンピックの場合は選手以外の関係者はすべてが金儲けを目的として参画する商業イベント

(選手ですら、とくに共産圏の選手などはカネと名誉が目的ですよね)なわけで、

なぜそれをささえる人たちがタダで使われなきゃあならないのか。

「働く能力はあるけどそれを発揮する場所がない高齢者」を活用する、という気はないのか

それよりもおかしいと思うのは、

応募方法がウェブサイトからの応募オンリーという点と、

「応募フォームの入力には30分かかります」という点。

 

組織委員会は、学生を中心とした若い層にボランティアに参加してもらいたいらしいですが、

ここにはその姿勢が露骨に現れてますね。

 

受付はウェブサイトからの応募のみ、しかも応募は超めんどくさい・・・となれば、

中高年には敷居が高くなりますね。

インターネット環境を持ってなかったり、パソコンやスマホを使い慣れてない人、

めんどうくさい応募フォームをきちんと入力するというくらいのことができないような人は必要ないよ、というわけか。

 

我が家があるところは田舎で、

近所には、定年をむかえて終の棲家としての家を買って余生を楽しんでいる、

みたいな人がたくさん住んでいるのですが、

(私が言うのもおかしいけれど)ヒマを持て余しているようにみえる人もいます。

すでにリタイアした人でなくても、もっと働きたいのに働く場所がない高齢者は

世の中にものすごくいっぱいいるはずなのに、

オリンピック組織委員会はそういう人たちにオリンピックで活躍してもらおう、という気はないのか。

会長はあんなおじいちゃんなのに。

 

学生にやってもらうのもいいけれど、

まだまだ気力が充実している、経験豊富な60代や70代の高齢者なら、

確実に学生よりもいい仕事をすると思うんだけどな。

 

移動の運転手だの通訳だのといった仕事なんか学生にやらせるのはムリでしょ。

ていうか、そういう専門性の高い仕事をやらせるのに、

カネを出さずにすませようとする神経が理解できない。

なんかドーピング検査の手伝いもやらせるつもりらしいけれど、

外国選手から札束を示しながら「これで検査を逃れる工作を手伝ってくれ」

とか持ちかけられて、札束を受け取って不正を手伝う人間が出そう。無給ならなおさら。

「やりがい」だけで責任をもって仕事を成し遂げようと努力できる立派な人ばかりならいいが、

そうでない人だっているんだから、

そういう人にきちんと仕事をやってもらうためにはきちんと対価を払い、

「カネもらってるんだからいい加減なことは許されない」

という意識をもたせるべきではないでしょうか。

国民はオリンピックに(自ら犠牲を払って)協力するのが当たり前・・という意識が垣間見えるのが気持ち悪い

ともかく、私は「意欲の高い中高年に活躍の場を与えよ。もちろんおカネを払ったうえで」

という気持ちです。ネットでしか応募できないとか、バカじゃないのという気しかしません。

 

それにしても、1000円で人を1日拘束(しかも、ボランティアならば労働基準法の適用外なのでどうにでも使うことが可能)し、

あとは全部自己責任、という条件で

8万人という人数を集めようという発想自体に、

「国家的イベントなんだから国民は身を削って協力するのが当たり前」

という上から目線の姿勢がにじみ出ているような気がします。

これが非常に気持ち悪い。

 

「大会ボランティア募集要項」をみても、

「お願いします」という姿勢は一切感じられないですね。

「オールジャパンで盛り上げなきゃならないんだよ。だってオリンピックだよ?関わりたいでしょ?盛り上げたいでしょ? 税金をガバガバ使うのも、国民がタダ働きするのも当たり前じゃん。やりたい人には関わらせてあげるから、応募してね」

という感じ。

 

なぜ、

「潤うのは組織委員会と広告代理店とゼネコンだけで、一般国民の皆様にはご負担になることばかりのオリンピックとなりますが、なにとぞご協力をお願い申し上げます」

というスタンスにならないのかが不思議。

 

今回はどうでもいいような話をズラズラ書きました。

私も日本人ですから、オリンピックでの日本選手の活躍には心から期待したいし応援する気持ちもあります。

しかしボランティアに参加しようとは毛ほども思えない。

オリンピックは平和とスポーツの祭典ではなく商業イベントであることを考えれば

(本来は逆なはずだけど実態はそうでしょう)、

現状のボランティア募集はあきらかに何かおかしい。

今後の展開に注目しようと思います。

-雑談