母の認知症がどのように進んでいったかを振り返る話の続きです。
いろんな人の説得のおかげで、やっと医者にみてもらうことを
決心した母。本人は本当に怖かったことでしょう。
家族もみんな戦々恐々でした。
自宅から30キロほどのところに、認知症の専門医がいる
大学病院があり、そこに行ってきました。
長谷川式で23点
お医者さんは若い男性で、精神科医らしくやわらかな笑顔で母に話しかけます。
雑談から始まって、病歴などの問診をされたと思います。
別個に内科的な検査もいろいろやり、MRIなどもやりました。
このときに初めてやったのが長谷川式(長谷川式簡易知能評価スケール)。
地元の脳神経外科医院ではこれやりませんでしたよ、と言ったら、
「専門医じゃないからしょうがないかもしれないが、認知症の診断を
するには非常に重要な検査。ちょっとありえない」みたいなことを言われました。
お医者さんが、患者に対していろんな質問をして、どれだけ答えられるか、
どの質問が答えれれないか、などによって、認知症の進行度合いなどを
計るというものです。
超簡単に書くと(認知症ねっと様より引用)
①「お歳はおいくつですか?」(プラスマイナス2歳はOK)
②「今日は何年の何月何日ですか? 何曜日ですか?」
③私たちが今いるところはどこですか?(正答がないときは5秒後にヒントを与える)
④これから言う3つの言葉を言ってみてください。(桜とか猫とか電車とかの言葉)
あとで訊きますから覚えておいてください。
⑤100から7を順番に引いてください。(93、86・・・と言えればOK)
⑥これから言う数字を逆から言ってください。(6.8.2なら、2.8.6と言う)
⑦先ほど覚えてもらった言葉(④の3つの言葉)をもう一度言ってみてください。
- ⑧これから5つの品物を見せます。それを隠しますので何があったか言って下さい。
(時計、くし、はさみ、タバコ、ペンなど必ず相互に無関係なものを使う)
⑨知っている野菜の名前をできるだけ多く言ってください。
→10個以上なら満点(5点)
以上ですが、詳しい採点方法はリンク先を参照していただくとして、
30点満点です。20点以下だと認知症の可能性が高まる、とのことですが、
健康でも中年以上だと満点が取れないこともありそう。?私のようなニートだと、、
日にちとか曜日とか聞かれても「え~っと・・・」となってしまいそう。
今、長谷川式をやったらおそらく3点
手元にある記録を見ると、
H21年10月・・・23点
H22年2月・・・22点
H22年8月・・・20点
H23年5月・・・21点
H23年11月・・・15点
H24年2月・・・19点
H24年6月・・・19点
これ以降はやっていませんが、いまやったらおそらく3点くらいでしょう。
こうしてみると、進行はすごく緩やかだったんだな、とわかります。
父が体調を崩してから急に進行したのですが、それはまたの機会に書きます。
上記のように最初は23点で、それほど悪い点数ではなかったのですが、
脳の画像診断がでると、やはり「軽度のアルツハイマー型認知症」
という診断が下されました。
脳に軽度の萎縮があるということでした。
予想していたとはいえ、お医者さんに「アルツハイマー型認知症」
という診断をくだされたことには、父も私もショックを受けました。
一番ショックだったのは母本人だっただろうと今では思いますが、
そのときはあんまり本人の気持ちを考えてあげられなかった。
「先生は軽度って言ってたんだからさ、これ以上進まないようにがんばろうよ」
みたいな話をしたと思いますが、もっとましな慰めをいえなかったものか・・・。
ここから、母の認知症の進行を阻止しようと、
私と父の努力(いま考えるとかなり間違っていたり無駄だったりした)が
始まるのですが、続きはまた書きます。