先日、いつものようにパチスロを打っているとき、携帯が鳴りました。人付き合いがほとんどない私の携帯が鳴るのは珍しく、知らない番号ならスルーしてるので今回もシカトしたところメッセージが入っていて、それをきくと、
「○○税務署個人課税課の○○と申します。お話ししたいことがあるので・・・」と。
うわ~、めんどくせえ~。まさか税務調査か?
と思っていやいや電話すると、やはり、税務調査をしたいから都合のいい日を教えてくれといいます。
思わず、「なにか不審な点でもありましたか?」ときいてしまいました。
すると、「いや、いままで見せてもらったことなかったので」という返事。ほんとか?
やましいことはないのに緊張する
別に隠している収入はない(はじめに言っておきますが、私はパチンコ・パチスロの利益はすべて申告しています)ので、ビクビクする必要はまったくないのですが、いやあ、これは大変なことになった、と思いました。
せどりをはじめて、いままでに4回白色で確定申告をしていますが、それまではずっと給料をもらっている立場で、税金についてはあまり知識がない。
いままでの4回も、かなりアバウトな知識でやっていたため、どんなミスが発覚するかわかりません。
しかも、現在は白色申告でも帳簿をつけて保存する義務があるのに、帳簿らしきものはつけていない。領収書をノートに貼って保存し、申告書作成時に1年分まとめて計算するだけ。
売り上げも、アマゾンからの振り込み(せどりはアマゾン専業)を合計するだけです。パチンコ・パチスロの収支は差枚数まで記録しているのに!
というわけで、致命的なミスや税務署との見解の相違があった場合、なにがどうなるかわからないので、電話があってから調査当日まで1週間ほかのことはあまり手につかない状況に。パチスロもそこそこに、過去の申告書や領収書などを見直して過ごしました。
とりあえず、自分では間違いないと思ってその日を迎えましたが・・・。
税務署員がひとりで来た
電話で言っていた通り、税務署の職員がひとりで自宅に来訪。約束の時間ピッタシに来ました。朝10時半です。
相当若い人です。普通の個人事業所なら2~3人で来るらしいですが、私の場合は事業(というほどのものでもない)の規模も小さいし、ひとりで十分ということなのでしょう。
まずは雑談から。家庭の状況やら、起業したきっかけなどを訊かれ、(いちおう税務署には、インターネットでCDや本を販売する事業、といってあるので)具体的に受注から入金までがどのようになされるのかを訊かれました。
税務署の個人課税課の職員ということで、せどりなどのネットビジネスは当然よく知ってるんだろうなと思ったら、どうやら全然知らないらしい。
この地域には同じようなことをしている人はあまりいないようです。まあ、田舎ですからね。
「パチスロで稼いでる」と言ったら・・
で、パチンコ・パチスロの儲けについて。
私の収支内訳書には、
「売上(収入)金額」に、せどりの売上を記入し、
「その他の収入」に、パチンコ・パチスロの儲けを記入していました。
で、税務署には「パチンコ・パチスロで稼いでる」ということは言っていないので、当然説明を求められる。
「実はこれは、パチンコ・パチスロで儲かったお金です」
と言うと、
「えっ!?そうなんですか?」としばし絶句。
数年前までは、せどりが儲かっていたのでパチスロの儲けは微小で、事業の一環とも考えていなかったが、ここのところせどりが儲からず、パチスロのほうが儲かっちゃったので・・と話し、収支表を見せると、
「・・・いや、すごいですね。すごいですけど、ほんとにこんなに勝てるものなんですか?」
と、半信半疑の様子。
きくと、パチンコやパチスロは少しはやったことがあるようで、基本的には負けるのが当たり前、という認識をもっているようです。
「いや、競馬や競輪よりよっぽど簡単です。原理原則を理解すればだれでも勝てます」
と言って、「勝てる理由」を少し説明しましたが、どうも信じられないという感じ。
まあ、バカ正直に申告している、という点でも珍しいケースなんでしょう。パチンコ・パチスロの儲けなんて、黙ってればわからないわけですからね。
パチンコ・パチスロの儲けは申告しなきゃいけないのか
「パチンコ・パチスロの儲けは申告しなきゃいけないの?」
という疑問を感じる人も普通の人にはそんなに多くない(儲かっている人自体が少ない)と思いますけど、勝っている人は考えたことがあるでしょう。
この点について、調査に来た職員と話しましたが、やはり「儲かってるんなら申告してもらわないと・・・」という見解。当たり前といえば当たり前ですね。
「パチンコの換金は法的にグレーゾーンだから」「証明できないから」とか言って「申告不要」とテキトーなことを言っている人がネット上にはいますが、なんであれ収入があるなら申告すべき、というのが税務署の立場です。
無責任な意見を鵜呑みにしていると、とんでもないことになるかもしれません。
ただ、給与所得者の場合は、パチンコの稼ぎは20万以下なら申告不要となり、仮に20万を超えても金額は証明できないため、申告不要、というか申告する人はいないでしょう。
問題は、私のような個人事業者やパチプロという職種の人で、この場合は給与所得者ではないので、建前上は20万以下だろうが副業だろうが申告しなければならない。
専業パチプロならなおさら申告しなければ危険かもしれません。
申告しなければ、どうやって生きてるんですか、ということになり、最悪の場合「推計課税」(資料がない場合に、まさに「推計」で課税金額を決めてしまう制度)で、「喰えてるんだからこれくらいは儲かってますよね?」と、課税されるかもしれない。
しかし申告している場合、金額は完全に自己申告になるので、いくらでもごまかすことは可能ですね。
400万の稼ぎを300万といったところで調べようがないし、勝ったお金は使わずタンス預金しておけば、気づかれることまずない。
でも、私は金額をごまかさずに申告しています。
バカじゃねえのと言われるかもしれないですが、そういうの気持ち悪いんですよね。
なぜバカ正直に申告するか
その調査官は、どうやらパチプロの税務調査ははじめてのようでした。
まあ、まず、申告するほど稼いでいる人自体が少ない。きちんと収支を管理する人はさらに少ない。
請求書や領収書などという証拠付きで保存するのがほぼ不可能なので、申告するとしても自分で作成した資料しか証拠がない。
だから、いくらでもごまかせるわけで、そうするとますます申告などしないでしょう。
この記事をみて「申告してるの?バカなの?」と思った方もいるでしょう。
なぜ申告してるかというと、
①せどりの収入だけでは生きていけないから、どうやって生きてるの?と訊かれたら困る
②払うべきものを払わない、申告すべきものを申告しないという状態が気持ち悪い
③ビジネスの一環としてとらえ、モチベーションを高めたい
④社会的信用が少しは欲しい
という理由からです。
このあたりの話と、パチンコ・パチスロの儲けの計上の仕方など、ここから先はちょっと長くなるので、このあたりでいったん終わって、
また次の記事で続きを書いていきます。
2018.1.3 税金に関する記事を追加しました→「外れ馬券裁判」について思うこと