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認知症の母:もしものときは「面会できない」どころの話ではなくなるかも・・・

私の母が入居している特別養護老人ホーム。新型コロナウィルスの影響により面会が中止になっている・・という話を以前の記事で書きました。

認知症の母:特別養護老人ホームの面会謝絶が継続中

先日知人と「コロナが落ち着くまで会えないと思うから、コロナの終息がみえない以上、重病になって入院でもしないかぎり会えないかもねえ~」なんて話をしていたのですが、それどころかひょっとすると後述するように金輪際会うことはできないかもしれません。

まあどうしても会いたければ特養を退去して自宅で介護すればいいわけですが、母の状態的にも経済的にも私の能力的にも私一人ではそれは不可能。なんとかコロナの終息を迎えるまで母に元気でいてもらえるよう、特養の方々にお願いするしかありません。

死んでも会えない?

先日、コメディアンの志村けんさんが新型コロナウィルスによってお亡くなりに。ご冥福をお祈りいたします。

 

私はモロに「ドリフ世代」、というか「志村けんのドリフ」世代。毎週土曜日8時にはテレビにかじりついていたし、テレビで見るだけでなく何度か父に連れられ「8時だョ!全員集合!」を観に行ったりもして、まさに「志村うしろ~!」と叫んだものです。

その志村さんの訃報にふれ、「今、たいへんなことが起こっている」と再認識した方も多いと思いますが、私もその報道をみて言いようもない恐怖にかられました。

志村さんのご家族は感染防止のために病院で面会もできず、火葬にも立ち会えず、再会できたのはお骨になってから・・・ということになってしまったらしい。

火葬の時に最後にお別れすることもできないの?亡くなったらウィルスも死ぬんじゃないの?・・と思ったのですが、厚生労働省は遺体を「外気に触れない納体袋に密封して火葬」することを要請しているらしい。

しかも葬儀でもクラスターが発生しているので、それを防ぐために葬儀も自粛してくれ・・となる。

 

つまり、特別養護老人ホームにいる私の母がもしコロナに感染して死んだ場合、

特養・面会できない

入院→病院・面会できない

危篤→面会できない

最期の時→看取れない

火葬→立ち会えない。最後のお別れもできない

葬儀→本人所縁の人たちを呼べない。お別れをしてもらえない。それどころか葬儀自体ができないかも

 

・・・ということになるわけだ。

 

2月の下旬に特養から電話で「当面のあいだ面会を中止します」と言われたときは、「まあ当然だよね」と思って納得していましたが、いまになってみるとこれはたいへんなことだと改めて気づかされました。

自分が感染するリスクを下げるのはやりようがあるが・・・

私自身は外出は買い物とパチ屋がほとんどですから、ほぼ誰とも濃厚接触はしません。あるとすれば床屋と歯医者くらいのものか。

パチ屋で隣の人が咳で飛ばした飛沫を吸って感染・・とか、感染者の握ったハンドルを触って感染・・・とかいうのもあるかもしれませんが、いちおうそのへんはかなり気をつけているつもり。仕事をちゃんとしている人に比べれば感染するリスクは低いのかな、と思っています。甘いのかな。

ともかく、自分が感染するリスクを下げるのは私の場合はそんなに難しいことではない。家から出なければいいんだから。床屋なんて行かなくても私のような無職ニートにはなんの問題もない。パチ屋に行けなければカネがなくなって飢え死の可能性はありますが、いちおうは蓄えというものもそれなりにある。

 

しかし、母の感染を防ぐ手立てはない。ていうか私自身ができることはなにもない。

特養が面会謝絶といっても、世話をしてくれる職員さんは私と違って仕事以外でもいろんな人と接触するだろうし、家族だっているんだから、このまま感染拡大が続けば職員さんが感染しちゃう事態はいつか必ずやってくるでしょう。

職員さんが感染すれば入居者にも必ずうつってしまう。

じっさい東京の特養ではすでに介護職員さんがもちこんでクラスター発生・・ということになっているところもあり、私の母のいるところがそうならない保証はどこにもない。

 

コロナの広がりはスピードがどれだけ急激かはこれからの努力次第であるとしても、どうやら国民の大部分が感染して免疫を獲得しないと落ち着くことはない、と考えなければならない・・・とすれば、自分自身の感染をできるだけ遅らせつつ、母が感染してそのまま顔も見られずにお別れという事態も起こるであろうことを覚悟しておかなくてはならないんだろうな。

 

・・・といったことを、志村けんさんの訃報にふれて考えました。

これまでは「はやく終息してほしい」と考えていましたが、あまりにも他人事ととらえていたんだなあと反省。そうではなく、もはや「どうすれば生き残れるか」を考えなくてはならないんでしょうね。

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