先日の記事→白内障の手術を受ける。その① の続きです。
子供のころから長年私を悩ませ続けてくれた視力の問題。いよいよ夜間にクルマを運転することもおっかなくなり、どうやらそれは白内障のせいだということで、手術を受けることを決断。
白内障の手術は、濁ってしまった「水晶体」(レンズの役割をするもの)を砕いて吸い出し、代わりに人工のレンズを眼内に挿入するもの。「水晶体」は毛様体筋によって厚さが調節されるようになっていて、それによりモノをみるときにピントを調節できるようになっています。
しかし人工のレンズはそういった調節機能はないので、1か所にしかピントが合わない(だからピントが合わないところを見るときには眼鏡が必要)。このデメリットがあるので、水晶体のピント調節機能が割と残っている若いうちは、できることなら手術はしないほうがいい・・のですが、そろそろ日常生活に支障が。
そういうわけで手術を受けてきました。入院ではなく通いで受けるので片目づつ。いま、とりあえず片方を終わったところです。
手術前はビビりまくりだったが・・・
当日。帰りは眼帯をつけたたままになるのでクルマでは行けず、ふだんは使うことのないバスと電車で病院へ向かいます。
電車に乗るのは2年ぶりくらいかな。学生がいっぱい乗っていましたが、仲間同士でいるのに全員スマホみてて一言もしゃべらない姿をみて驚愕。いまの若者はみんなこうなのか。気の置けない仲になれば相手がスマホ見てても気にならないのかな。
手術2時間前から20分おきにさすように言われていた瞳孔をひらく目薬をさしつつ、そんなことを考えていました。
病院に到着し受付を済ませると、手術室のある階へ行くように指示され、手術室前の休憩スペースでしばらく待機。
呼ばれて手術室の中に入り、人定のため名前と生年月日を申告。血圧の測定や点眼、抗生物質の点滴を受けます。
手術室にはほかにも手術を受けに来た方が。どうやらみんな入院しておられたようで、私よりひと回り以上ご年配の方ばかりでしたが、なんかみんなリラックスしてる感じ。手術おっかなくないのかな。トシを重ねると肝っ玉がすわるものなのか。
私はこの時点でもうビビりまくり。麻酔するとはいえ眼球をイジられるというのはいったいどういう感覚なんだろう。
順番がきて、手術台に座り、心電図の電極をつけられ、血圧計を装着。ああ、これではビビってるのがモロにバレるんだろうなあ。
目の周りと目の消毒をし、まぶたを固定され、点眼で麻酔をされます。強烈な光を当てられて思わず声が。そこからはなるべく眼球を動かさないように、その光を見つめながら、グリグリと眼球をいじられる感触に耐えました。
痛くないですか~とか、いろいろ声をかけてくれながらの手術。局所麻酔ですからその声に反応するのは余裕なので、手術がすすむにつれ最初にビビっていたほどの恐怖はなくなっていきました。
まったく痛くはなかったけれど光がまぶしいのが少しキツい。なのでけっこう長時間に感じましたが、正味10分くらいで終わったか。「問題なく終わりました~。お疲れさまでした」と言われて安堵。
終わってみればそんな恐れるほどのものでもなかった・・という感じでしょうか。しかし疲れた。
ブアツい眼帯をがっちりとつけられしばらく休憩し、抗生物質の点滴が終わったら、術後の通院と生活について説明を受けて終了。
会計は約4万円(3割負担)。これが片方だから両方で8万円くらいってことか。交通費や検査の費用も含めると10万円超え。入院したらもっとかかったのか。しかも眼鏡も新しくしなきゃならないからさらにお金が出ていくことに。キツいなあ。それだけの費用に見合うメリットが実感できればいいけど・・・。
その日は眼帯をしたまま帰宅。次の日に通院して外してもらうまではそのままで。眼帯がブアツすぎて眼鏡がかけられなかったのが想定外で、ほとんどなにも見えない片目だけで帰ることに。ここぞというときだけ眼鏡を目に近づけてみていました。人にぶつかりそうになったり、階段は怖くて手すりにつかまりながらヨタヨタとゆっくり歩く感じで、視覚障害をお持ちの方の大変さがほんのちょっとだけわかったような気がしました。やはり入院したほうがよかったか。
眼帯を外してみると・・・その効果を実感!
先述の通り眼帯がブアツクて眼鏡がかけられなかったため、その日と次の日はもう大変でした。ああ入院するべきだった・・と後悔しつつ、見えない目でアップアップしながら次の日も電車とバスで病院へ。
眼帯を外してもらうと・・・
おお、見える。近くにピントが合うようにしてもらったのですが、これまでは眼鏡ナシでは読めなかった新聞が・・・はっきりと読める!
もちろん少しでも距離が合わなければボヤっとしてしまうんですけど、視力はかなり改善している。
ちょっと外に出てみて空を見上げてみると(この日は曇り空)、その差がさらにはっきりと実感できました。まだ手術してないほうの目で空をみると、かなり黄色っぽく見えているのがわかる。道路の白線なんかもかなり黄色い。手術したほうの目ではそれらが明るく見えます。
これは・・・全然違うじゃないか。両方やれば、とりあえず家の中では眼鏡しなくて済みそう。テレビ見たりするときは眼鏡をかける感じになるか。すると眼鏡は、クルマの運転などのときに遠くを見る用と、最低2つはつくる必要があるか。
まだ片方しかやってないのでわかりませんが、これはひょっとして「もっと早くやっておくべきだった!」となるかもしれません。
視力などの検査を受けてから、手術したほうの目の状態を確認してもらい(美人の女性の先生でした。女性の眼科医に手持ち式の顕微鏡で目を覗かれるとなんかグッときちゃう私はヘンタイですかね)、「あー問題ないですね」と言われて診察は秒で終了。また次の日に受診です。
次週にもう片方を手術。すでに手術したほうの目に何種類も目薬をさし、もう片方の目の手術が近づいたらそっちにもささなければならないので忘れないようにするのが大変。お年寄りはなおさらかも。その辺も考慮すると、やはり入院して手術に専心できる環境になったほうがよかったんだな。
といった感じでとりあえず片方を終了。若い読者の方々にはあまり興味のない話題でしょうが、トシをとれば程度の差はあれみんな白内障になりますから、参考になれば幸いです。もう片方をやったらまた記事にします。