新型コロナウィルス感染拡大防止のための「休業要請」の解除の「ロードマップ」を東京都が発表、ちょこちょこ内容を変更したりしています。
これによると、ぱちんこ店の休業緩和は「ステップ3」に到達しないとムリらしい。
この記事作成時点で「ステップ1」で、週明けに「ステップ2」になるかどうか(ここ数日感染者が増えてるのでそれもどうなるか)というところなので、ステップ3なんていつになるかわからない。
すでに倒産しているホール企業も出ているようで、このままでは大量倒産&大量失業・・・ということに。
実際にコロナが終わらないんだから仕方がない・・・と思っている人もいるでしょうが、このへんで「休業って意味あんの?」っていう議論がもっと出てきてもいいんじゃないか、っていう気はします。いやもちろんどこもかしこも休業してれば感染はおさまるんだろうけど、もっとうまい方法はないのか?。
それになによりこの「ロードマップ」の施設の振り分け方には大いに疑問があります。
私は東京都在住ではありませんが、思うことを書いておきます。
居酒屋が営業しているのに、パチ屋は「ステップ3」・・・?
「ロードマップ」によると、ぱちんこ店などの遊興施設は「ステップ3」で緩和。
映画館や劇場は「ステップ2」。
接待を伴わない飲食店はそもそも休業要請ではなく「営業時間の短縮」。
なにからなにまで徹底的におかしいと思うんですけど、「おかしい」と言う声はあまり大きくないみたいですね。
だいたい、テレビなんかでちっちゃい居酒屋でマスクもしない(飲食するんだから当たり前だけど)人たちが隣り合って会話しながら酒飲んでる姿がよく映ってますけど、居酒屋で酒飲みながら会話するのと、パチ屋でマスクして黙々とパチンコ台と向き合うのと、どっちが感染の危険が大きいか、ちょっと考えりゃあわかりそうなものだと思うんですけどね。パチ屋に営業するなと言うんなら飲食店のイートインは全部休止させなければおかしい。
それに、劇場や映画館が「ステップ2」で、パチ屋が「ステップ3」なのもおかしい。映画館や劇場が座席を間引きすればOKならば、パチ屋だって間引き営業でなんの問題もないでしょ。映画館で映画みるのと、パチ屋でパチンコ台の液晶眺めてるのと、なにか違いがありますかね。
よく「劇場や映画館やライヴは文化」だから守らなければならない。でもぱちんこだのは「そんなもんただのギャンブルだろ」ということで守る必要はない・・みたいなことを言う人がいるんですけど、そんなことは本来関係ないし、それは差別というものです。私みたいなのに言わせれば、映画はDVDで十分だし映画館はあってもなくてもかまわない。一般の人が「パチ屋なんてなくてもいい」と思うのと同じです。
スポーツジムは「ステップ2」で緩和だそうですよ。飛沫飛びまくりで、とてつもなく危険なのに。
カラオケは「ステップ3」で、ナイトクラブはそれ以下・・・っていうのもおかしいでしょ。飛沫浴びまくりはなのはどちらも同じ。感染対策を徹底すりゃあ営業したっていいでしょ。
根深い職業差別が垣間見える
「ロードマップ」をみていると、おおむね「社会的に必要かどうか、あってもなくてもいいものかどうか」で振り分けられているような感じですね。だから「遊興施設」はパチ屋のように感染の危険が少ないところでも「ステップ3」ということなのか。
しかしそもそも休業要請の目的は「コロナ感染拡大防止」なのであり、休業要請するかしないかは「コロナ拡大の危険がどの程度か」で判断するべきなはず。休業させれば失業して自殺する人も出る、ってのはどの業界でも同じなんだから。
そう考えると、東京都の「ロードマップ」の施設別の振り分けには、やはり「コロナ感染拡大防止」以外の思惑がいろいろ絡んでいるんだろうな、と。もしぱちんこが国民的遊技で、叩けば自分の票にかかわる、となればひょっとしてパチ屋は「ステップ2」だったかも。政治家や行政がやることにはそういう事情が必ずあるのは当たり前(なにしろ、死刑執行ですら政治家や省庁の都合でいつ誰を殺すかを決める国ですからね)なわけですが、そこを「おかしいんじゃないか」と騒ぐ人が少ないのが日本の問題なんでしょうね。
それとやっぱり、無知からくる偏見と、職業差別からくるところが大きいんじゃないかと感じます。
おそらく都知事も、平成初頭のころまでの「3密」のパチ屋をイメージして、パチ屋を「ステップ3」にしてるんじゃないか。2年くらい前に渋谷のパチ屋を何軒か見たんですけど、どこもガラガラでしたよ。「密」なんてとんでもない。まあ大繁盛のホールも中にはあるでしょうが、渋谷のような繁華街のホールですらその有様だった。都会議員とか側近とかが「パチ屋はべつに危険じゃありませんよ」とか言わないのかな。パチ屋を擁護しても票にはつながらないから、そういう話にはならないんでしょうね。
それと、ぱちんこ業への職業差別。「この時期にギャンブルなんて・・・」と言うのなら、なんで(無観客だろうと)競馬は開催してんだよ、っていう話だし、東京都は宝くじなんて何で売ってるんだよ。宝くじの販売や抽選や払い戻しなんていう(ある意味どうでもいいような)仕事のために、どれだけの人が外に出なければならないのか。宝くじ売り場が営業再開しても誰も「ギャンブルどころじゃないだろ!」と文句を言わないくせに、パチ屋が営業すると「ギャンブルは日本に必要ない」などと騒ぐこの矛盾!
パチ屋は間引き営業で休業要請解除してもいいのでは・・・
私の県のパチ屋は営業を再開。どうやら組合からさまざまな感染対策などを指示されているらしく、多くのホールが間引き営業や手指や遊技台の消毒などの対策を行って営業しています。なかにはシカトしてふつうに営業しているホールもあるけど。死ねばいいのに。
私も稼働を再開し、しばらく打っていて感じるのは、やっぱりパチ屋で他人の飛沫を浴びることなんてそんなにない、ということ。少なくとも居酒屋で友達と酒飲むよりは確実に少ない。
あとは他人が触った台を触る、というのが問題になるけれど、そこも多くのホールは客の入れ替わり時に消毒を実施している。まあそれも100%はあり得ないけれど、絶対はない、というのはパチ屋だけではない。
いすれにしろ、やはり最終的には本人や店員さんの意識の問題になってくるんだろう、と思います。パチ屋でも顔見知りとべらべらしゃべりながら打つ人も少ないけど存在する。しかしそれは営業してるパチ屋のせいじゃないですよね。意識の低い人間は、おそらく図書館や美術館ん(ステップ1で緩和)にだっているだろうし、都庁にだっているでしょう。
そのへんの意識の徹底を個人にもとめることのほうが、施設に営業させないことよりも必要なんじゃないか・・・と思います。
ともかく、パチ屋はいまだクラスターの発生はない。
これは当初「ぱちんこ人口が少ないから」だと思っていましたが、いまに至ってもないということは、やっぱりパチ屋は思われているほどに危険な空間ではないということなんじゃないでしょうか。飲食店と同じ扱いでいいだろ・・・と言う人がもっと多くなり、その声が都知事に届くことを願います!
関連記事:
→地域のすべてのぱちんこホールが営業を再開。するとホールの企業姿勢が可視化されて興味深い。
→パチ屋の名誉のために、ちゃんとコロナ対策している店もあることを書いておこう