「危険運転」のニュースをみて思うこと

   

先日テレビをみていたら、

危険運転でタクシーを急停車させたとして

男が逮捕された、というニュースが流れていました。

「急停車男が罵声・・各地で相次ぐ危険運転」

 

これまでにも何度か自動車の運転の話題は記事にしています。

「怒れる運転者」ロード・レイジ問題

高齢ドライバーの交通事故について思うこと

高齢ドライバーの交通事故報道の偏向に惑わされないで!

続・高齢ドライバーの交通事故について思うこと

それは、私自身自動車がなければ生きられない地域、状況で生活していることもあり、

さらに高齢ドライバー問題はいずれ自分もその問題に必ずぶち当たるわけで、

つまり、他人事ではなく、けっして無関心ではいられないから。

今回はこのニュースをみて思ったことを。

たしかに危険運転。逮捕もやむなしかな、とは思うけれど・・・

冒頭に貼ったニュースには、

51歳のオッサンがタクシーの進路をふさぎ停車させ、

クルマから降りてきて「おまえ煽ったやろ!」とスゴんでいる姿の映像がありました。

 

ニュースでの映像しかみられないので

全貌がわかりませんが、

まあたしかに危険な運転でタクシーを停車させた、というのは間違いないみたい。

さらに車を道路上にナナメに停車させたまま、

どこからどうみても「会社員」にはみえない風貌で文句を言いに来る、

というのは「バカなの?死ねばいいのに」としか言いようがない。

 

しかし、この映像をみて、私はかなり違和感をもちました。

もちろんこのオッサンの犯罪行為を是認するつもりはありませんが、

オッサンの「あきらかに車間(距離)があいてないのわかってるからさ」というのは、

タクシーの運転手さんは「そんなことない」と言うものの、

私には「たしかに車間距離足りてないよね」としか思えなかった。

 

前にも同じことを書いたことがありますが、

「車間距離」というのは

事故防止のためには非常に重要な問題なはずなのに、

これを正しく理解しているドライバーは少ないし、

ドライバーによって基準がバラバラだから

こんなことが起こってしまうのでは。

「危ないのおホンマこいつ、急にブレーキ踏んで!」という言葉が出てくる時点でダメ

逮捕されたオッサンは「車間距離をとってなかっただろ!」と言い、

タクシーの運転手さんは「そんなことない」と言う。

 

これを報道していたテレビでも「とくに煽っているようにはみえない」

などと言っていたので、

この映像くらいの車間距離で「安全」と思う人が多い、ということなんでしょう。

 

・・・いやいやいや、これじゃあ危ないよ。

だって、タクシーの運転手さん、

オッサンの車が急ブレーキ踏んだときビックリしてるじゃん。

そして、「危ないのおホンマこいつ、急にブレーキ踏んで!」とおっしゃっている。

 

このオッサンの場合は「嫌がらせしてやろう」という悪意が感じられるので、

たしかに「危険運転」でしょう。

これは許されない。

 

しかし、悪意のない、やむを得ない急ブレーキだってあるわけです。

自分の前にいる車がいつそれをやるか、それは予測不可能。

だから、前の車が急ブレーキを踏んだとしても

「あれえ~、前の車急ブレーキ踏んで・・なにかあったのか?」

と余裕で停止できるくらいの車間距離をとらなくてはならないはずなのです。

 

つまり、「前の車、急ブレーキ踏みやがって危ない!」という言葉が出てきている時点で、

それはもうすでに安全運転とは言えないはずなのです。

前の車が急に止まってドッキリしてしまうようでは

車間距離が足りてないということです。

 

私がいつも使う国道は山の中をはしっており、

夜間にはごくまれに猪や鹿やタヌキなどが

道路をいきなり横切ったりします。

いつだったか夜に走っていたら猪の親子?が急に飛び出してきて、

衝突を避けるために急ブレーキをかけて止まったんです。

もうすんごいスピードで飛び出してきたもんだから、

もうあと数センチでぶつかるところでした。ライトに照らされた猪の毛並みまで見えた。

 

ここでもし後ろに、前の車が急ブレーキを踏むことが想像できないドライバーが運転する車がいたら、

確実に追突されていました。

このように、道路上というのはいつなにが起こるかわからない。

だから、前の車が制動距離0メートルでいきなり止まったとしても

(前の車が渋滞の車列に追突したら、制動距離0メートルで止まりますよね。そういうことだってありえるという想像力が足らないから、車間をしっかりとらず多重追突事故になるわけだ)

安全に停止できる車間距離をとらなくてはならないはず。

 

そう考えると、

この事件のタクシー運転手さんがとっていた車間距離は

とても安全とは言えないのでは。

もちろん逮捕されたオッサンのようなことはしませんが、私でも

「後ろのタクシー、ぴったりくっつきやがって危ないなあ」とは思うかもしれません。

ドライバーの意識が変わらない限り、同じことは起こり続ける

警察は高速道路での車間距離不保持を取り締まったり、

あるいはメーカーでは車間距離が狭すぎるとアラームが鳴ったりする装置を開発したりとか

しているようですが、

いちばん大事なのはドライバーの意識改革のための教育じゃないか、と思います。

 

一般的に「適正な車間距離」は「2秒」と言われているようですが

(前の車が通過したある地点を、2秒後に自分が通過するくらいの距離)、

はっきりいってそれでは少なすぎます。

少なくとも「3秒」でしょう。

この「2秒」すら守れていないドライバーが大半だし、

ドライバーの安全意識にバラつきがあるから、

ある人にとっては「煽り」である運転が

ある人にとっては「安全運転」になっちゃう。

 

この事件のようなトラブルをなくし、

交通事故を減らすためには

車間距離の重要性をもっと周知することが必要だと思います。

世の中の大半のドライバーは前出の「2秒」という車間距離すらも守っていない。

それでいて(今回のタクシー運転手さんのように)「自分は安全運転をしている」

と思い込んでいる。

実際は全然車間距離をとれてないのに、「自分は充分に車間をとっている」と考えている人が多い・・

という状況を変える必要があるのでは。

 

マスコミの報道の仕方にも問題がある。

「気が狂ってるオッサンが危険運転」

という方向で報道するから、

世の中の人たちが「自分には関係ない」

と思ってしまうのに。

「車間距離を適切にとらないと、こんなトラブルが起こるかも」という方向で報道するべきだったのでは。

世の多くの人が「他人事ではない」と考え、自分の運転を見直す・・・

という動きが起こらないかぎり、

いつまでたってもこんな事件が起こり続けるでしょう。

 

毎日車を運転していると、毎日必ず(冗談抜きで「必ず」)

後ろにピッタリくっついて走る後続車に遭遇します。

そのたんびに生きてるのが嫌になってくるので、

そういった状況が少しでも改善に向かうことを祈りつつ、

今回はこのへんにしておきます。

おすすめ記事:

 - 雑談 , ,